2026年6月12日金曜日

日本大学の森林学研究Ⅰ実習(6/4-7)

 6月4日~7日に日本大学の森林学研究Ⅰ実習が実施されました。
微生物生態学を専門とする松倉先生の引率のもと、卒業研究のサンプリングをかねて2名の学生が参加しました。

4日間かけて佐渡島内の様々な環境を周ったようですが、そのうち3日目のドンデン山への調査に私も同行しましたのでその様子をお届けします。

この日は早朝に雨が降ったこともあり、かなりガスっていましたが、それにもかかわらず登山客は多数。手軽にハイキングできるとあって、やはり人気の山ですね。


お花畑を抜けて、草原の植物や菌類を観察しています(お花畑といっても写真の場所は外来種フランスギク畑ですが...)

その後、青ネバ登山口にも少し入り、林床植生を観察しました。

松倉先生に教えていただいた菌類を一部ご紹介。こちらは「もち病」という植物の病気の一種で、菌類によるものだそう。ドンデン山のハイキングコースに多数生育するツツジ科の植物によくついています。少し甘味があることから、昔は食べていた人もいたようですが、中には菌がいることを考えるとさすがにオススメはできませんね...

こちらは地衣類(菌類と藻類の共生体)の一種で、ハナゴケの仲間だそう。写真のように樹枝状になる地衣類はめずらしいとのこと。

写真がボケてしまってますが、こちらも同様の地衣類でアカミゴケの仲間。先端が真っ赤なのが特徴的ですね。

さらに地衣類をもう一枚。ジョウゴゴケの仲間だそうですが、詳細な種同定は見た目だけではかなり難しいようです。

そしていわゆるキノコなこちら、フサヒメホウキタケです。たしかにホウキの先に見えるかも...?

昆虫の紹介も少し。この虹色の甲虫は、おそらくドロハマキチョッキリというオトシブミの仲間です。近くにドロノキあったかな...?

こちらはおなじみヒグラシ。この時期にセミ!?と思うかもしれませんが、ヒグラシは実は夏の早い時期から出ています。

ちなみに、今回のドンデン山での調査の一番の目的はハマナスの花でした。しかし残念ながらまだ開花個体はなく、つぼみすら見つけられず...

やはり海岸のハマナスと山のハマナスでは、開花時期に大きく差がありそうですね。引き続き卒業研究頑張ってください!
(K.S.)

2026年6月10日水曜日

公開型の島嶼生態学特論実習(6/2-4)

 6月2日~4日は、新潟大学が開講する公開型実習である島嶼生態学特論実習が実施されました。
例年、本実習では特別講師として植物写真家のいがりまさし先生をお招きしています。広く生物に関わる研究に携わる学生が参加し、島内の様々な環境を周って写真撮影の方法を学びます。


まずは金北山系の妙見山へ登ります。初日なのでまだいがり先生による指導はなく、思い思いの写真を撮っています。


午後には演習林の施設へ移り、参加学生の研究紹介といがり先生によるレクチャー。学生同士の親交を深めるとともに、明日の撮影に向けて準備を進めました。



2日目は朝から演習林内のスギ林や風衝地で撮影。一眼レフ、コンデジ、スマホなどで工夫を凝らして撮影しました。

夜には撮影した写真を持ち寄って鑑賞会。先生の講評だけでなく、参加者の皆さんの着眼点や被写体を探す力にも脱帽です。


最終日にはこれらを踏まえて大野亀で撮影。トビシマカンゾウの最盛期で、観光客も多くにぎわっていました。

入口付近に謎の看板が!?
純粋に風景を撮るという意味では少し複雑な気持ち...


最後に課題として、実習中に撮影したベストショットを提出して終了!皆さんおつかれさまでした。提出された写真は後日ニュースレター動画内で公開予定です。お楽しみに!

(K.S.)

2026年5月28日木曜日

東邦大学の野外生態学実習(5/25-28)


 5月25日~28日には、東邦大学の野外生態学実習が開催されました。

佐渡島の固有種であるサドマイマイカブリという昆虫を対象とした実習で、6名の学生が参加しました。

フィールドワークは2日目からスタート。
演習林周辺の林道にピットフォールトラップを設置します。

道路沿いに穴を掘って、プラコップを埋めていきます。
ひとりにつき総計40個というかなりの数を埋めました。
果たして目当てのサドマイマイカブリは入ってくれるでしょうか?

トラップ設置後は昆虫探し!各々の目当ての生き物を探して歩き回っています。

そして3日目!無事一匹のサドマイマイカブリがトラップに...!


捕まえた昆虫やカタツムリは施設に持ち帰り、計測などを行います。
また、行動実験も行いました。

少人数ながらも皆さんやる気にあふれていて、たくさんの生き物に出会うことができましたね。充実した実習になったのではないでしょうか?

最後に出会った昆虫たちを紹介して記事を終わりたいと思います。

イネ科の穂についているのはカメムシの仲間。
おそらくトゲシラホシカメムシと思われます。

エチゴキジムシロの花にいるのはモモブトカミキリモドキ♀でしょうか。

シナカミキリは彼ららしく、ちゃんとシナノキの葉に留まっています。

こちらはトラップの中にいたコウチュウ。
非常に小さいですが...ヤマトクサビラタマキノコムシとかかな...

やはり昆虫は奥が深いですね。同定結果について、もし間違っていそうでしたらぜひご指摘ください!
(K.S.)

日本自然環境専門学校の専門分野特別研修Ⅰ実習(5/21-23)

 5月21日~23日には日本自然環境専門学校の専門分野特別研修Ⅰ実習が開催されました。

植物同定や標本づくりを主に行う実習で、演習林内を含む様々な環境を回って植物採集をしていました。

演習林の名物スギである「大王杉」前での記念撮影。
みんなで手で作っているのは何のマークなんでしょう...

初日や2日目の朝は、かなりの雨模様に足止めを食らってしまいましたが、午後からは無事採集できたようです。夜も遅くまで標本作成頑張っていましたね!お疲れさまでした!

(K.S.)

2026年5月27日水曜日

石名のトビシマカンゾウ

 大野亀のトビシマカンゾウは有名ですが、演習林宿泊施設の近くの石名集落にも、カンゾウの群落があり、毎日様子を眺められます😊
石名のトビシマカンゾウ群落


今日は海が穏やかで、きれいでした

こちらはイワユリ(スカシユリ)

2026年5月23日土曜日

ヤマトグサの果実

本州側や北海道などの調査から帰り、演習林のヤマトグサの様子を見たところ、果実が結構ついていました。
ヤマトグサの果実

ヤマトグサの果実

ヤマトグサ、育てて観察(なお、現地でも観察)

ヤマトグサの果実
雌花も拡大写真でみると結構ついているのが分かりましたが、
https://sadoken.blogspot.com/2026/05/blog-post_03.html
果実にもなるのですね…。

株分けで栄養繁殖が多いかと思っていましたが、これなら種子繁殖も多いのかもしれません(場所による違いを比較してみたいですね)。

2026年5月8日金曜日

ケヤマウツボ(植物のほう)

 ヤマトグサに目を向けていると、間違い探しのように、変なものが目に入ります。
ケヤマウツボ(ヤマウツボ)
ハマウツボ科
Lathraea japonica Miq. var. miqueliana (Franch. et Sav.) Ohwi

拡大

色がなくて、逆に、目に入ってくる…
ブナなど落葉広葉樹の下のやや湿り気のあるところに生えている多年草で、菌従属栄養植物で、緑の葉をもっていない。いろんな場所で絶滅危惧Ⅰ類、Ⅱ類になりますね。なので、場所は明かしません。ちなみに、魚のヤマウツボのほうが知られているかも・・・。浜にある植物のハマウツボのほうが知られているかも。

こちらは、目当てのほう
ヤマトグサ
だんだん山の上で咲き始めました