2011年8月25日木曜日

樹木学2011

8月22日から24日の期間で樹木学の実習(3年生)が行われました。
今回の実習では樹木の枝や葉を採取して、標本を作製します。

今年採取した樹木種は全部で100種。
知らない植物たちの同定に学生も四苦八苦している様子でした。


図鑑を片手に樹木の同定
同定作業が好きか嫌いかによって、覚えられる樹種の数も変わってきます。僕も4年生まで同定はかなり嫌いでした(汗)
学生達に熱弁をふるうボス崎尾

しかし、これも樹木学の片鱗でしかないですね。
他にも課題の数々が・・・・・

今回樹木学を受講した学生達には最後まで頑張ってもらいたいです。

2011年8月22日月曜日

公開林間実習2011/8/20-21


8/20-21に公開林間実習を行いました。
島内外から参加者がありました。
霧深い演習林内の天然スギ(左の杉は人の顔に見えます)
ピットホールトラップにかかった虫達
大きいのがホソクビゴミムシ(ゴミムシ、オサムシが沢山採れました)
沢山の方のご参加、ありがとうございます。来年度も行います。またのご参加をお待ちしております。

2011年8月21日日曜日

研究室体験

新潟大学農学部生産環境科学科の3年生は、
後期から研究室配属(仮)になります。
 そこで、各自、夏休みの間に研究室訪問を行います。

佐渡研究室でも、
8月4日-6日に、
3年生に卒論生の調査を手伝ってもらい、
研究室を体験してもらいました。

調査内容は、プロットの設置で、
ひたすら測量でした。
地味な作業だったかもしれませんが、
研究はそういったことの積み重ねです。

3年生は色々な研究室を訪問して、
どうぞ自分に合った研究室を選択してください。

暑い中、調査協力して頂き、
どうもありがとうございました。

2011年8月19日金曜日

亜高山帯の森林

演習林のボスです。このお盆休みを利用して八ヶ岳の麦草峠から丸山、高見石、白駒の池とハイキングをしました。亜高山帯の森林植生は大学の卒業研究で富士山を調査していましたので興味ある対象です。分布している樹木は、シラビソ、オオシラビソ、トウヒ、コメツガなどの針葉樹に混ざってダケカンバ、ナナカマド、ミネカエデなどの広葉樹が所々に見られました。低木はハクサンシャクナゲやオオカメノキなどです。縞枯れで有名な縞枯山はすぐ近くです。今回のハイキンングの途中でも小さな縞枯れを見ることができました。枯れた上木の下にはびっしりとシラビソやオオシラビソの稚樹が分布しており、成長とともに個体密度が低下していく様子がはっきりととらえられました。シラビソとオオシラビソの区別はそれほど難しくありませんが、発芽して2、3年の小さな実生は全く区別できませんでした。以前読んだ論文にこのような小さな実生まで区別してあったと記憶していますが、どのような違いがあったのでしょうか。下の写真は成木の枝ですがどちらがオオシラビソでしょうか。



コメツガやトウヒの分布はシラビソ・オオシラビソの分布とは異なっていました。ざっと見た程度ですのではっきりとはわかりませんが、後者の2種は完全に混交していましたが、コメツガは純林を形成していました。やや標高の低いところに分布する傾向がありました。トウヒもその傾向がありましたが、まとまった林を形成しないで数本のパッチを形成していました。
我が演習林のある佐渡島には過去に亜高山帯針葉樹が分布していたことが花粉分析で知られていますが、現在は全く分布していません。しかし、亜高山帯の広葉樹はナナカマド、オオカメノキ、ハクサンシャクナゲとかなり高い密度で、しかも低標高まで分布しています。針葉樹は氷期、間氷期の繰り返しで山頂から追い出されて絶滅したのに、なぜこれらの広葉樹は佐渡の中でかなり高い優先度で分布できているのでしょうか。不思議な現象です。諏訪の七不思議の一つが縞枯れですが、佐渡の演習林の七不思議の一つがこの現象です。

2011年8月6日土曜日

ブログ開設の挨拶

こんにちは。佐渡研究室を代表してボスの崎尾均が挨拶させていただきます。佐渡研究室の正式の名称は、新潟大学農学部附属フィールド科学教育研究センター森林生態部佐渡ステーションと言います。地元の人は新大佐渡演習林と呼んでいます。演習林には500㌶の森林があり、スギ天然林、広葉樹二次林、スギ人工林などがあり、沢あり尾根ありと地形も変化に富んでいます。特徴は冬季の積雪が多いことや林床植生の豊富さです。積雪は平均2-3㍍、深いところでは5㍍を超えます。雪解け後の林床にはカタクリ、フクジュソウ、オオミスミソウ、キクザキイチゲ、シラネアオイなどのスプリングエフェメラルが咲き乱れます。雪と風の作りだした天然スギの芸術も逸品です。また、ニホンジカなどの大型の草食動物が生息しないためにシダ類を含む林床植生の豊富さには目を奪われます。私は3年前に一攫千金を夢みて黄金の島、佐渡島にわたってきました。黄金はありませんでしたが、可憐な花や海の幸が私を迎えてくれました。演習林では農学部の実習を行っているだけでなく、今年からは全国の大学の実習を受け入れています。新潟の専門学校をはじめ、大阪・京都の大学も実習に来ました。これから9月いっぱいまでは実習が目白押しです。また、ホームページにあるように学生や大学院生も佐渡研究室で日々調査研究を行っています。現在、大学院生を募集中ですので、興味のある方はぜひ一度佐渡までお越しください。これからは、佐渡研究室の教員や学生が研究室の活躍ぶりを紹介しますのでブログに遊びに来てください。佐渡にもぜひお越しください。

佐渡研究室のブログをアップしました。

研究室訪問を受け付けています。詳しくは佐渡ステーションまでご連絡ください。