もうだいぶ寒くなってきましたね。
私は今年1年、5月からずっと小佐渡東部のキセン城と呼ばれるところで
ハナイカダという低木の調査をしていました。
長い調査でしたが・・・
先週で、区切りがつきました。
これで今年はもうキセン城に上がることもないかな、と思います。
そう思うと少しさびしい気がします。
さてそのキセン城というところは
使われなくなった棚田に樹木が生えてきて、時間がたって森林になってしまったところを
みんなで手入れし直して、現在はビオトープとして管理している場所です。
今では里山管理や動植物のいろいろな研究がされています。
たま~にトキも飛んできたり、なかなかすごいところです。
水辺の動植物が数多く繁殖している数えきれないほどのビオトープと
そのまわりのコナラやクリの二次林。
キセン城には里山の美しい風景が広がっています。
私は今まで夏しかキセン城に上がったことがありませんでしたが
今年になって、
「キセン城は、秋がいちばん美しいんだ・・・」と気付きました。
木々がさまざまな色に色づいて、
差し込む光をあたたかな色に染めています。
毎日毎日、技術職員さんたちが丁寧に維持管理されているから成り立っている風景です。
低木も鮮やかな実をつけています。
上はムラサキシキブ、下はツリバナでしょうか。
どちらもきれいな色、かわいらしい姿形をしていますよね。
私はどちらも大好きです。
調査は大変なときもありますが、
こういったかわいらしい樹木に出会ってはほっと癒されています。
来年もキセン城にはお世話になります。
日々違う顔を見せるキセン城、
来年も調査の傍ら、自然の吐息を感じて
その都度心に刻んでいきたいなぁ、と思います。
(戸塚)