2014年12月25日木曜日

佐渡ステーション&臨海実験所の合同ゼミ!

こんにちわ。

今回、12/23に初めての試みであります、新潟大学の農学部佐渡研究室と
理学部臨海実験所の学生との合同ゼミが臨海実験所で開催されました。

前日の強風によりフェリーの着岸が遅れるというアクシデントに見舞われましたが、無事、全員集まることができました。

発表者は佐渡研から2名。
臨海からは4名の計6名であります。

時間は20分一本勝負!
今年度の卒業生は年度末の研究発表のリハーサルのように行う予定ですが・・
しっかりまとめてきた佐渡研のMさん(前日はほぼ徹夜)
修論発表に間に合わせられるか!?佐渡研のOさん          

質疑応答では様々な意見が飛び交い、有意義な時間となったと思います。
また、佐渡をフィールドとするいわば同志?であるお互いの研究に対して理解を深められたと思います。

さて、お昼は学生たちで相川にある中庄で昼食会!
臨海実験所のIさん(フグの研究してます)
みんなでパシャり。写真嫌いのOさんは・・・
この後、3年生の皆さんは翌日のクリスマスイブに調査があるということでステーションへ帰って行きました。

ともあれ、合同ゼミお疲れさまでした。

2014年11月26日水曜日

阿部助教、学長賞(若手教員研究奨励)受賞!

皆さま、こんにちは。11月も終わりに近づき、寒さが増してきましたね。冬支度は進んでますか?

 さて、先日、佐渡ステーションの阿部助教が、学長賞(若手教員研究奨励)を受賞しました。学長賞は、新潟大学に所属する若手教員のうち、各分野から顕著な研究成果を上げ,「国内外の評価の高い学術誌に掲載された論文」や「受賞論文」等を投稿した若手研究者を顕彰するものです。
※学長賞の詳細は、新潟大学HPへ http://www.niigata-u.ac.jp/top/pickup/261029_01.html
 
授賞式の様子と、受賞者の記念撮影写真です。
(上写真)右側が髙橋姿学長、左側が阿部助教

 今回、阿部助教の受賞対象となった論文課題は、
「Resilient Plant–Bird Interactions in a Volcanic Island Ecosystem: Pollination of Japanese Camellia Mediated by the Japanese White-Eye」

 火山島(三宅島)で噴火の影響が異なる場所を調査地とし、下記の写真のような高被害地でもヤブツバキは花を咲かせ、メジロも受粉に来ており、、効果的に種子生産が行われているのを生態観察と種子や花粉の遺伝子流動から証明した内容です。このように耐性のある種間相互作用系が噴火後の森林回復に大きな役割を果たしていくことになると考えられます。
 
噴火の影響を受け、樹木が枯れてしまった調査地
(噴火後にユノミネシダに覆われました)
調査地に生育する、調査対象種のヤブツバキ
(花弁にはメジロの爪痕がついています) 
ヤブツバキの蜜を吸いにくるメジロ
なお、12月17日(水)、農学部大講義室(C110)にて講演があります。
1:00-1:40 「機能性オリゴ糖の製造技術開発」中井博之氏(第3回食の新潟国際賞21世紀希望賞)
1:45-2:25 「島の生物学 -蜜な関係が噴火後の森林回復を促進する!?」阿部晴恵

阿部助教、おめでとうございます!!

2014年11月24日月曜日

奄美大島から樹木学

樹木学を受講している皆さんは必見です。真夏のような暑さの亜熱帯奄美大島から植物の便りです。気温は25℃近くありました。新潟では見られない植物ばかりで、中には名前も始めて聞いたような植物もありました。

スダジイやオキナワウラジロガシを林冠木とする常緑広葉樹林が広がっています。

オキナワウラジロガシです。非常に大きなドングリがなりますが、今年は凶作のようで見られませんでした。


スダジイの果実です。

林床に分布するクワズイモは毒があり食べられません。


ヒカゲヘゴです。この仲間では、ヘゴ、クロへゴが分布しています。

アカミズキです。

シマウリカエデです。葉はカエデ属の特徴の対生です。

アコウです。

ニレ科のウラジロエノキです。

アケビ科常緑つる植物のムベです。

ミヤマシキミです。

ナンゴクアオキです。

ユワンツチトリモチです。樹木の根に寄生しています。湯湾岳の山麓に分布していました。

サザンカです。垣根に使われています。大学構内でも見られます。ツバキとの違いを覚えて下さい。

シマサルスベリです。幹がリョウブに似ています。奄美大島で数少ない落葉樹の一つです。渓畔林の構成種です。自然に萌芽するようです。

マングローブ林です。オヒルギ、メヒルギ、サキシマスオウなどが分布しています。

オヒルギの花です。

メヒルギの花が散った状態です。

非常に大きな豆のできるモダマです。果実は見られませんでした。

モダマの葉です。

海岸の色がとてもきれいです。新潟の海とは対照的です。

海岸沿いにはアダンが分布しています。

バショウです。繊維をとります。

一面のソテツの群落です。

ソテツの種子です。

猛毒のヒメハブです。河川の河原にとぐろを巻いていました。

枯れ木の先にルリカケスがとまっています。天然記念物に指定されており、非常に美しい姿をしていますが、鳴き声はカラスに似ており、姿とはマッチしていません。

マングースの捕獲罠です。全島で完全駆除を目指しています。アマミノクロウサギの点滴です。佐渡島のテンと同じく導入された動物です。




2014年11月21日金曜日

第4回台湾ー日本生態学ワークショップ

第4回台湾ー日本生態学ワークショップが、11月15日から3日間、台湾の花蓮市の東華大学で開催され参加してきました。テーマは「Latitudinal variation of ecosystem responses to environmental changes:Ecosystem comparative studies」です。日本と台湾側会わせて110人が参加するにぎやかなワークショップとなりました。最初の2日間は7つの専門分野で口頭発表とポスター発表がおこなわれました。森林、海洋プランクトン、海域生態系、理論構築など幅広い分野で、これまで学会などで聞いたことがない分野の発表が沢山ありました。3日目は7つのセクションに分かれて、これまでの研究内容を確認し、新たな共同研究を立ち上げるために、研究計画の作成を共同で行いました。私は「Flowering phenology under climate change」に参加し、7人で討論しました。最後に、一人1枚ずつのパワーポイントを作成し、代表者が全体会議で報告を行いました。18−19日は林業試験所の福山試験地のLTERサイトを見学しました。25haの広大な試験地でアクティブな研究が行われています。直径1cm以上の樹木が測定され、百数十個のシードトラップが年間を通じて1週間間隔で回収されています。つまり、1年間に52回程度の回収の頻度です。このエクスカーション終了後、私は参加者と別れて、宜蘭大学に向かい陳先生の招待で、セミナーを行うとともに、佐渡演習林の紹介を行いました。セミナー後の懇談で、お互いの大学でこれから学生の交流を行っていきたいという話になり、来年の春頃に、2人の先生と数人の学生が、佐渡演習林を訪問ことになりそうです。  ボス

ワークショップの会場です。

 二日間にわたり発表が行われました。

大学の校舎です。ずいぶんモダンな建物です。

大学の中の人工の湖です。1辺が2kmもある大学ですので、このような湖を造成することができたのでしょう。

花蓮市内の夜市です。南国の果物やジュースなども売られていました。

鶏冠も串焼きにして売られています。

I-Fang先生の案内で福山試験地を見学しました。

渓畔林もありました。シダなどの着生植物が樹木に沢山付いていました。

25haの試験地です。

 急な坂道も泥だらけになって登りました。プロットまで片道2時間をかけて歩きました。

ウワバミソウの近縁種です。

これはリョウメンシダの近縁種です。


2014年11月9日日曜日

森林遺伝育種学会第3回大会11/7

森林遺伝育種学会第3回大会が11月7日(金)に東京大学で開催されました。研究室のM君も発表をしてきました。初めての学会発表です。
発表中
ヤブツバキとユキツバキの花形態の比較について
ヤブツバキとユキツバキは花形態から識別可能だということを、花形態、花色を定量的に比較した内容です。発表要旨は下記のHPからダウンロードしてみることが出来ます。
http://fgtb.ac.affrc.go.jp/index-news.html
次は遺伝情報を形態情報に載せて発表する予定です(生態学会)。

これから冬の間は研究についてのブログアップが増えると思いますが、よろしくお付き合いいただければ幸いです。