2016年6月30日木曜日

絶滅危惧種のオオアカバナ、咲きました!

環境省RDB絶滅危惧Ⅱ類のオオアカバナ(Epilobium hirsutum var. villosum) 。佐渡島で咲きはじめています。
オオアカバナ
夏を感じる花ですね。今週はニイニイゼミも鳴いていました。演習林では今週、前半戦?の実習が終わり、来週でちょっとだけ一段落。

2016年6月28日火曜日

公開林間実習2016(8/20-21)のご案内

 皆さま、こんにちは!今年も夏休みに演習林で公開林間実習2016を開催いたします。どなたでもご参加いただけます。皆さま、お誘い合わせの上、是非ご参加下さい。

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日時:2016年8月20−21日(1泊2日)
場所:佐渡ステーション
申込み締め切り:7月25日(月)(必着)

詳細はコチラから!
http://www.agr.niigata-u.ac.jp/fc/sado_html/sado_koukairinkan.html

事前申し込み、参加費必要
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2016年6月27日月曜日

東京大学大学院 フィールド科学総論・佐渡島実習(6/20〜6/23)

 昨年度から実施している東京大学大学院のフィールド科学総論・佐渡島実習ですが、今年度も教員、学生合わせて20名の皆さんが来島されました。

 この実習では、演習林で植物観察、佐渡で広く進められている環境保全型農法が生物多様性の保全へ与える効果について明らかにする事を目指した野外調査とサンプリングした生物の同定、環境省トキ野生復帰ステーションの見学などを行いました。

初日の夜の佐渡島の自然についての講義では、
皆さん活発に質問をしていました。
2日目は演習林での自然観察。
大倉シラバを探索したり、
両津港を眺めつつ、のんびりしたり・・・
ウツボグサが満開でした
王様の小径では、霧が発生しており、雰囲気満点
カエデの同定について他の学生さんに説明する学生さんも・・・
こちらは、演習林では数少ないブナ
(演習林では、スギが圧倒的に多いのです)
風衝地では、すでにハクサンシャクナゲが開花していました。
演習林の風衝地は、粘土質のグリーンタフ
(写真中の青緑っぽい箇所)で形成されています。
2日目の夕方より、場所を小佐渡に移し、
環境保全型農法を実施している田んぼやその他の田んぼで
生き物調査を行いました。
田んぼにプロットを設置し、枠内の生き物を採集します。
(所有者の許可を得ています)
この実習期間の天気予報では、雨マークが多かったのですが、
打って変わっての良い天気でした!
田んぼの周辺でも、様々な生物がみられました。
モリアオガエルもこんにちは。
ツチガエルはあまりの暑さに川で涼み中?
田んぼでの調査の後は、環境省のトキ野生復帰センターの見学へ
放鳥前の訓練施設である順化ゲージも見学することができました。
順化ゲージは、トキの生息環境を模しています。
夜は、佐渡ゼミも兼ね、地元の斎藤農園の斎藤さんに
佐渡の環境保全型農業の経過と課題について講義していただきました。
実習生だけでなく、外部からも多数の参加者があり、
皆さん熱心に聞いておられました。
この後の懇親会でも、斎藤さん、学生さんで盛り上がりました!
最終日は、トキの森公園を見学しました。
見学後は、売店で販売している地元の野菜、果物を使った
ソフトクリームをいただきました。とても美味しかったです!
学生の皆さん、実習お疲れさまでした!またの来島をお待ちしています。

2016年6月26日日曜日

ジオサイト生物実習(海浜植生)

昨日6/25(土)の午前中は、ジオサイト実習「海浜植生」を行いました。
風の影響を受けたクロマツを観察中
低気圧通過後の強風で、当初予定していた大野亀、二ツ亀での実習ではなく、1時間ほど佐渡ステーションで講義をしたあと、佐渡ステーション前の砂浜を観察し、さらに入崎のキャンプ場で観察を行いました。
 海岸部は人の利用が多く、護岸工事などの人為改変や砂浜の侵食などで海浜植生はとても危機的な状況にあります。砂浜は海岸侵食(河川改修工事や砂防ダムの建設等による河川からの土砂供給量の減少などが主な要因)により海浜幅が狭くなり、植生も単純化していっています。しかし、海浜植生に対する保全の認識はとても低く、その生態的な意義や保全の必要性についてもっと発信していかなければいけないですね。

 大倉の海岸は、早朝の清掃のため、とてもきれいになっていました。外海府の方は生活の一部である海岸をとても大切にされているのを感じます。集落の方、学生さん、ありがとうございました!
演習林前の浜で学生が拾ったゴミ
歯ブラシやら、釣り糸やら・・・

2016年6月17日金曜日

リマインダー:佐渡ゼミ6/22(水)19時 in トキ交流会館「斎藤真一郎さん」

トビウオ、たくさんいただきました!実習の際に、夜な夜なおつまみとして出す予定です。

さて、来週の佐渡ゼミのリマインダーです。皆様のお越しをお待ちしております!
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第23回佐渡ゼミ開催のお知らせです。今回は、小田の佐渡ステーションではなく、新穂のトキ交流会館で開催いたします。お間違えの無いよう、ご注意下さい。

▮第23回佐渡ゼミ▮
日時:6月22日(水)19時〜(1時間程度)
場所:トキ交流会館 2階会議室(佐渡市新穂潟上1101−1)
発表者:斎藤真一郎さん(斎藤農園)
タイトル:「環境保全型農業の展開」

 斎藤さんは、佐渡トキの田んぼを守る会の会長で、長年、地元で農業にたずさわり、様々な農作物(お米、果実など)を生産されています。今回は、農業の現場で取り組んでいる環境保全についてお話していただきます。

※事前申し込み、参加費不要です。
※東京大学の実習の一環で行いますが、ゼミの時間には遠慮なく入室ください。
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おいしい一夜干し!

2016年6月14日火曜日

受講生募集中! 樹木生態学特論ー佐渡フィールドスタディー

7月26日(火)〜7月29日(金)に実施予定の樹木生態学特論ー佐渡フィールドスタディーの受講生を募集中です!

 この実習は、新潟大学自然科学研究科前期課程の樹木生態学特論の一部として実施しますが、同時に公募型共同利用実習としても実施します。主な対象者は、博士課程前期(修士課程)の学生ですが、大学院への進学を検討中の学部生、博士課程後期(博士課程)の学生も大歓迎です!

申し込み締め切り日は、6月30日(木)です。締め切り日まで短いですが、是非ご検討下さい!

実習および申し込みの詳細はコチラから
http://www.agr.niigata-u.ac.jp/fc/sado_html/kyoudouriyou.html

昨年度までの実習の様子はコチラから
http://sadoken.blogspot.jp/2015/07/7678.html
http://sadoken.blogspot.jp/2014/08/14.html

2016年6月13日月曜日

基礎農林学実習(A1_6/3〜6/5, A2 _6/5〜6/7, B_6/11〜12)

 先々週より3回に分けて、基礎農林学実習がありました。基礎農林学実習は、農業生産科学科2年生がA班で2グループに分かれ、応用生物化学科と生産環境科学科(農業工学コース)の2年生をB班として、日程をずらして実施しました。その人数は、なんと計88名!この実習では、佐渡演習林のスギ天然林、スギ人工林、そして小佐渡(キセン城)の里山林の観察の他、小佐渡(キセン城)では、二次林の管理、田んぼの生き物調査を行いました。
演習林内の千手杉にて、スギ天然林のあらましを説明
千手杉の周りをぐるっと一回り
風衝地(風が強く吹く場所)では、風の影響を強くうける
天然スギについて説明しました。
演習林の風衝地の地盤は非常に崩れ安い、グリーン・タフになっています。
王様の小径(大王杉周辺のトレッキングコース)では、
風と雪の影響を受けた枝が、トンネル状になっている場所も・・・
一方、こちらはスギ人工林
等間隔に真っ直ぐに伸びたスギが並びます。
人工林の管理についての説明を受けた後、
スギ天然林と人工林の違いを学生に1人1答してもらいました!
最大31名のグループでも、ちゃんと31答出ましたよ。
夜の講義は、佐渡島の自然についてや
里地管理についてのお話でした。
こちらは、小佐渡のキセン城です。かつては、耕作放棄された田んぼ
でしたが、十数年前にビオトープとして再現されました。
人が利用していた里山林(二次林)の管理(除伐など)を
実際に、鉈やノコギリを用いて行いました。
隣の人と十分に間隔を取って、鉈で除伐していきます。
チェーンソー使用の体験も行いました。
技術職員さんの指導を受けながら玉切りしました。
ビオトープの生き物調査も行いました。網を使って、
ビオトープ内の泥や落ち葉を採集し、
泥や落ち葉に隠れている生き物を仕分けしました。
どんな生き物が隠れているかな〜?
(写真では、分かりにくいですが・・・)モリアオガエルのおたまじゃくし、
ヤゴ(とんぼの幼虫)各種、ドジョウなど、多数の生き物を確認する事ができました。
ビオトープの畦に座って、皆で昼ご飯。
一働きした後のご飯は格別です!
2年生の皆さん、実習お疲れさまでした!

2016年6月10日金曜日

第23回佐渡ゼミのご案内6/22(水)19時 in トキ交流会館「斎藤真一郎さん」

第23回佐渡ゼミ開催のお知らせです。今回は、小田の佐渡ステーションではなく、新穂のトキ交流会館で開催いたします。お間違えの無いよう、ご注意下さい。
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第23回佐渡ゼミ
日時:6月22日(水)19時〜(1時間程度)
場所:トキ交流会館 2階会議室(佐渡市新穂潟上1101−1)
発表者:斎藤真一郎さん(斎藤農園)
タイトル:「環境保全型農業の展開」

 斎藤さんは、佐渡トキの田んぼを守る会の会長で、長年、地元で農業にたずさわり、様々な農作物(お米、果実など)を生産されています。今回は、農業の現場で取り組んでいる環境保全についてお話していただきます。

※事前申し込み、参加費不要です。
※東京大学の実習の一環で行いますが、ゼミの時間には遠慮なく入室ください。
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海岸で咲いていたハマボッス(可愛い!)

2016年6月5日日曜日

東邦大学野外生態学実習Ⅱ(マイマイ班と森川海班)

東邦大学野外生態学実習(マイマイ班と森川海班)が今年も行われました。5年目になる佐渡島での実習です(実習中では4年目と言っておりましたが、今年5年目でした)。
佐渡に到着した日の夕日は絶景でした。
実習が本格的に始まる前の一時。
まずはマイマイ班から。

食う食われるの関係「カタツムリとマイマイカブリ班=通称マイマイ班」(進化生態学班)を調べます。この実習では、貝食性のマイマイカブリには狭頭型(主に本州のマイマイカブリ)と巨頭型(サドマイマイカブリ)の二型がありますが、なぜそのような進化が起こったのかを考察するために、行動観察を行い、カタツムリの形態計測実習も行います。

まずは対象を探しに演習林の森へ・・・
まずはサドマイマイカブリを捕獲するため
ピットホールトラップの仕掛け方から説明
サルメンエビネの花の子房が膨らんでいました
そういえば、昨年は花が咲いていたサンカヨウも
今年は種に。やはりフェノロジーが早く進んでいます。
学生:早速仕掛けます
途中カタツムリも探しながら
渓畔林や天然スギ林など場所をトラップを変えて仕掛けます
捕まえてきたマイマイとマイマイカブリで
行動実験の計画を立てます
結果はいかに?
さらにカタツムリの殻の計測をし
種ごとに違いがあるかを主成分分析
次は森川海班の様子を・・・

森川海班は、佐渡島の森と海をつなぐ河川で水生昆虫の流呈分布とその要因を明らかにする事を目的とし、野外調査(水生昆虫の採取と河川環境の測定)、水生昆虫の同定、水生昆虫の分布についての仮説を統計解析を基に検証、成果発表を行います。この実習は、今年度で、なんと!5年目です。今年も、佐渡島にある新潟大学の理学部附属臨界実験所、朱鷺・自然再生学研究センターと協働で実施しました。
調査は演習林内を流れる大倉川で行いました。
上流から調査開始! 
河川環境として、流速、温度、水深、石の大きさ等を測定しました
(写真は、流速の測定の様子です)
流れが早く、川の中が見えにくい場合は箱眼鏡
(写真中の青色の物)が大活躍!
一定範囲の石や砂利をから水生昆虫を採取します。
居るかな〜?
いた!ヒラタカゲロウ科の仲間です。
採取した水生昆虫を瓶に入れ、持ち帰ります。
上流での調査と同様の事を中流、
下流で行いました。
夜は、水生昆虫の同定作業です。
水背昆虫やその同定についての説明の後・・・
実体顕微鏡を使って、さっそく始めます。
初めは、何がなんだか検討もつかない様子・・・
慣れてくると、顕微鏡下で水生昆虫をグループ毎に分ける余裕も・・・
同じ川に生息する、水背昆虫とは浅からぬ関係の魚類に
ついての説明もありました。
同定が一段落すると、仮説を検証するために統計解析。
今度はパソコンと睨めっこ。
そして、実習の集大成の成果発表です。
水生昆虫への思いの丈を込めます!
そして、実習最終日の前日はバーベキューで打ち上げです。
この日も良く晴れ、バーベキュー日和でした。
皆さま、おつかれさまでした!
笑顔で乾杯!
最終日は大野亀のトビシマカンソウを観賞したり・・・
前日にはトビシマカンゾウの花芽を乾燥したものを試食したり・・・
たっぷり実習を満喫できたでしょうか?
東邦大学の皆さま、来年もお待ちしてます!