2012年3月7日水曜日

コロラド川河畔林調査

3月5日からアメリカ、ネバダ州ラスベガスにコロラド川河畔林の調査に来ています。コロラド川というとアメリカ大恐慌対策として行なわれたニューディール政策で建設されたフーバーダムを思い起こします。今回、始めてこの地を訪れることができました。フーバーダムによってできたレイクミードの水と電源によって砂上の楼閣ともいうべきラスベガスが出現しました。このダム建設によってコロラド川流域の生態系は大きく変化したと言います。今回の調査の目的は、ダム建設による河川の撹乱体制の変化により、外来種の分布が大きく拡大したことを確かめることです。中国原産のタマリスクやロシア原産のロシアンオリーブの侵入が著しいとの報告がなされています。実際に、レスべガスwash(ラスベガスの都市排水がレイクミードに流れる河川)では大規模な自然再生が行なわれています。侵入したタマリスクを伐採し在来樹種の植栽が行なわれていました。これらの自然再生もラスベガスという観光都市の収入によってまかなわれているのでしょうか。
今日は一日中、強風が吹いており、まさに砂漠の中の砂嵐という感じでした。非常に乾燥していて湿度も低く、常にのどが乾く状態でした。観光都市として栄えている観光都市ラスベガスも人工のオアシスによって支えられていることを実感しました。周辺の山々も砂埃で全く見えなくなり、花粉症のように目も痛くなり、口の中もじゃりじゃりという感じでした。このような埃の中ではせっかく持ってきたデジカメもいつまで持つかわからない状態です。明日からは、コロラド川の本来の自然植生と、外来種に覆われてしまった生態系を調査する予定です(ボス)。

ラスベガスの夜景

ヤナギなどによるラスベガスWashの自然再生

メスキートなどの植栽

フーバーダム

フーバーダム(レイクミード)

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