7月は基礎農林学実習の後半として、またまた1泊2日の実習が3連続で行われました。
6/17-20に行われた前半と同じ内容です。
大雨や地震に見舞われた前半組と異なり、後半3組はほぼ雨も降らずなかなか良い条件での実習となりました。
今回も実習は同じ内容なので、各班の様子をまとめてご紹介します。
【1日目】
前回と同じく、実習は千手杉から始まります。
崎尾先生から雪や風の影響を受けた天然スギの特徴や、周辺の森林全体の様子(多様な植生や両生類の生息する湿地など)について説明を受けました。
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千手杉の周辺は、尾根沿いとは思えないほど鬱蒼とした木々に囲まれています |
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今までに「天然」のスギを見たことがある人はいますか? |
風衝地では、強風によって生長が抑制されている植物を目にすることができます。
さらに、佐渡を特徴付ける地質として知られる「緑色凝灰岩(グリーンタフ; アオネバ)」を、実際に触りながら学びました。
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4班は深い霧の中での散策となりました |
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遠く、海と空の境目があいまいで不思議な風景 |
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アオネバが含まれる地層は、地すべりが起きやすいのですよ |
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この緑色の塊が緑色凝灰岩。乾いているときはもろいけれど… |
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水を含むとねばねば、粘土みたい! |
後半組は雨は降らなかったため、すべての班が大王杉と王様の小径(こみち)のトレッキングを行いました。
ただし実習直前の週末が大雨だったため、道がぬかるんでいて滑って泥だらけになってしまう学生が続出でした。
皆さん、山や森に行くときは服装(特に靴)に気をつけてくださいね。
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大王スギも普段は見ることができない貴重な樹木です |
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お天気が良い班では、木漏れ日の中を観察しながらトレッキング |
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ガクウラジロヨウラク(ツツジの仲間)がかわいいイチゴのような花を咲かせていました |
人工林に到着すると、約30名が1人1つずつ「天然林と人工林の違い」を答えなければいけません。
最後の方の学生は、用意した答えを先に言われないか冷や冷やしていたのではないでしょうか?
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答えが重なってはだめですよ! |
夜の講義では、佐渡の自然環境とトキの野生復帰について講義で学びます。
昼間は歩き回って疲れているはずですが、眠気にも負けず頑張っていました。
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阿部先生が演習林で行われる他の実習を紹介しています |
【2日目】
前回に引き続いて地元の方の協力のもと、個人宅にある里山二次林とビオトープを見学させていただきました。
泥にも屈せず、みなさん生き物捕りに夢中になっていました。
併せて、昼過ぎのフェリーまでのわずかな時間ですが、トキの森公園を見学しました。
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青空の下、さあ出発! |
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コナラやクリの二次林を通りながら、説明を受けます |
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これらの樹木と共生している菌根菌(アカヤマドリ?)も顔を出していました |
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ツツジ科のウスノキは、かわいい赤い実をつけています |
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ビオトープは、足の短いトキが餌を捕りやすいように工夫された造りになっているとのこと |
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さて、泥の中に何が捕れたかな |
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アカハライモリもトキの重要な餌生物だそうですよ |
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トキの森の展示室では、本間先生が骨格標本の説明をしていました |
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両津港で解散…気をつけて帰ってくださいね |
皆さん、お疲れさまでした!
今回の実習は駆け足だったので、ぜひまたゆっくりと佐渡を訪れてくださいね。
【おまけ】
人工林で積まれていたスギの丸太の切断面に、白い不思議な生き物(と思えない人もいるかもしれませんが)を見つけました。
これは粘菌(変形菌)の仲間の、エダナシツノホコリのようです。
表面のバクテリアを食べていたのでしょうか。
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イソギンチャクのように管がたくさん伸びています |
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