2021年7月6日火曜日

白い花の咲く頃

今年も来ました!ホタルブクロの季節です。小佐渡は山の下も上もほぼ満開。例年より少し早い気がします。

佐渡の山ではヤマホタルブクロ(萼片の間の湾入部が膨らんでいる)が多いですが、山の上の林間放牧が行われていたところ(ドンデン山など)や人里付近にはホタルブクロ(萼片の湾入部に反り返った付属帯あり)も見られます。おそらくヤマホタルブクロが先に移入したと仮説を立て、今年は分子系統地理解析を行う予定です。

この遺伝解析によって佐渡の(島の?)ホタルブクロの白花問題にも、決着が着くとよいのですが・・・。

こちらは今日の小佐渡のヤマホタルブクロです。
萼片の間が膨らんでいるヤマホタルブクロ
雨に濡れて、奥の花が透明になっています!
ホタルブクロは自花の受粉を避けるための雄性先熟をします。
雄期のホタルブクロ
雌期のホタルブクロ

佐渡でホタルブクロをじーっと見ていると、必ずと言っていいほど、奴がやって来ます。そう、トラマルハナバチ。下の動画はトラマルハナバチが体についた花粉を後ろ足の外側のポケットに花粉を整理中。

そして、気合を入れてホタルブクロの中に入りました。大きいホタルブクロは大きなトラマルハナバチでも、登るのが大変。
ホタルブクロのわきにはオカトラノオも満開でした。この時期、白く特徴的な花が多いですね。
しっぽのようなオカトラノオ

アジサイの仲間、ノリウツギ
樹皮に含まれる粘液で製紙用の糊を作ったとか
葉っぱを切ってみると、切り口に糸のような伸びができますよ

カラスウリは夜に咲いてその優美な白い花と甘い匂いで蛾を誘因します。夜にぷわーんと甘い匂いがするときは近くにカラスウリがあるのかもしれません。下のキカラスウリの花は、昼間でも咲いていることがあります。夜だけでなく昼の蛾も誘引しているのか、夜のカラスウリより匂いは少なめ?
キカラスウリ

ウワバミソウはアカミズといわれますが、ヤマトキホコリはアオミズといわれます。花を見ると、ホコリの意味が分かるようなぽわぽわの花ですね。奥にドクダミも咲いています。
ヤマトキホコリ
白い花・・・ではないですが、同じような誘引効果があるのでしょう(葉の裏に花があります)。マタタビの葉もきれいに白くなっていました。
マタタビ
白いジャコウソウ(シソ科ジャコウソウ属)?と思ったら、外来種のヒレハリソウ(ムラサキ科ヒレハリソウ属)でした。こちらもトラマルハナバチが来ていました。ホタルブクロと違って、頭を少し突っ込むだけで(花の中では口吻を伸ばしているのでしょう)、すぐ次の花へと移動していきました。
ヒレハリソウ
ハラホレヒレハレ・・・ハラホレヒレハリ、で覚えましょう。
一人で山にいると、孤独のグ〇メのごろうさんと同じような脳内になっていることに気づきました・・・「花が見たい。よし、山を探そう!」

そして、木に大きな花が満開・・・ではなく、モリアオの卵でした。

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