2019公開林間実習8/17-18、今週金曜(8/2)締め切りです!一般の方が演習林に入れるチャンスです。森の動物調査や天然杉観察を是非してみませんか?皆様のご参加をお待ちしております!
http://www.agr.niigata-u.ac.jp/fc/sado_html/pdf/koukairinkan2019.pdf
2019年7月31日水曜日
2019年7月29日月曜日
2019/7/12-15 新潟大学農学部_野生動植物生態学実習
実習に参加された皆さん、大変お待たせいたしました!
7月に入り、大型の実習続きで更新が追いつかなくなってきました。
8月お盆明け以降はさらに怒涛の実習ラッシュとなりますので、今からこれでは先が思いやられます…。
今回は新潟大農学部+理学部の 3年生 30名がやってきました。
…実はこの実習は今年度初めて行われたため、教員・職員達にもどのような結果に落ち着くかわからないというチャレンジングな内容!
しかも、20年ほど前に演習林の尾根付近に植えられた若木を、地上部から地下部までまるごと持ち帰って計測しようという、大胆さ!!
それでもフィールド活動には手馴れた3年生、さすがの貫禄?でさくさくと実行してくれました。
根っからの生き物好きの学生さんも多く、大変なはずの作業の合間も楽しく過ごすことができました。
とても心強い!
【1日目】
まずは夕方、演習林宿舎に到着。
この日は翌日以降の調査内容の説明と、私まつくらから「菌類の生態」に関する講義を行いました。
新潟大では初めての講義でしたが、学生の皆さんにも菌類という生物やその生き方に興味を持ってもらえたようです!
(さらに詳しく知りたい方は、佐渡研究室にまた遊びに来てくださいね)
講義の後は、翌日に備えて比較的早めに就寝していたようです。
【2日目】
いよいよ山での作業。
対象となる木は、ブナ・ホオノキ・イタヤカエデ・サワグルミ・カツラ・トチノキの6樹種。
班ごとにどの樹種を選んだかによって、その後の作業の大変さが変わる…かも?
午前中は地上部の測定と伐採、葉っぱをすべてむしりとるところまで。
午後はひたすら、根っこ掘り!
掘って掘って、堀りまくる!
ただし、菌根菌(植物の根と共生している菌類)は根の先端の微細な部位に付いているので、可能な限りデリケートにお願いしますね。
(作業中はとてもそれどころではありませんでしたが)
皆ここまでくると愛着なのか執念なのか、最後の一本までかき出そうと黙々と頑張っていました。
…しかし制限時間となり、最後は文明の利器ミニショベルのパワーで引っこ抜いてもらいました。
それでもブナとカツラは最後の抵抗?がすさまじく、何度か目のトライでようやく引き抜くことに成功。
本間先生…当初の予定ではこれをすべて人力でやろうとしていただなんて無理ですよー。
一日動き続けて疲労困憊と思いきや、室内でもまだまだ作業は続くのです。
特に、新鮮な葉で測定する必要がある項目(葉面積、気孔密度など)は、この日のうちに終わらせなければいけません。
私は途中で帰宅しましたが、作業は夜遅くまで続いたとのことです。
【3日目】
この日は、残りの根や幹の測定が中心です。
根は、外生菌根菌の有無を顕微鏡で観察しました。
外生菌根は樹種によって形成する/しないが決まっているため、今回はブナでしか観察できませんでした。
本当は染色してアーバスキュラ菌根菌も観察できると面白いのですがね(実習中は時間が足りない)。
その他、TAのM2 平方くんから潜伏芽(長期間、休眠している芽)の観察についてレクチャーを受けました。
幹の皮をはぎ、その表面に芽の痕跡を探します。
学生の皆さんは、皮がつるっと剥ける気持ちよさにはまっていたようです。
予想に反し?、早めの時間にすべての測定が無事終わりました!!
そこで、急遽ご褒美のお疲れさま会が行われることに。
皆さん、頑張った甲斐がありましたねー。
【4日目】
この日は後片付けをして帰宅です。
努力の結晶、掘られた根っこたちは演習林の敷地の一角に飾られています。
(本間先生、後でちゃんと処理方法を考えてくださいね)
7月に入り、大型の実習続きで更新が追いつかなくなってきました。
8月お盆明け以降はさらに怒涛の実習ラッシュとなりますので、今からこれでは先が思いやられます…。
今回は新潟大農学部+理学部の 3年生 30名がやってきました。
…実はこの実習は今年度初めて行われたため、教員・職員達にもどのような結果に落ち着くかわからないというチャレンジングな内容!
しかも、20年ほど前に演習林の尾根付近に植えられた若木を、地上部から地下部までまるごと持ち帰って計測しようという、大胆さ!!
それでもフィールド活動には手馴れた3年生、さすがの貫禄?でさくさくと実行してくれました。
根っからの生き物好きの学生さんも多く、大変なはずの作業の合間も楽しく過ごすことができました。
とても心強い!
【1日目】
まずは夕方、演習林宿舎に到着。
この日は翌日以降の調査内容の説明と、私まつくらから「菌類の生態」に関する講義を行いました。
新潟大では初めての講義でしたが、学生の皆さんにも菌類という生物やその生き方に興味を持ってもらえたようです!
(さらに詳しく知りたい方は、佐渡研究室にまた遊びに来てくださいね)
講義の後は、翌日に備えて比較的早めに就寝していたようです。
本間先生の説明をしっかり聞いて、明日は長い一日になりそうだ! |
いよいよ山での作業。
対象となる木は、ブナ・ホオノキ・イタヤカエデ・サワグルミ・カツラ・トチノキの6樹種。
班ごとにどの樹種を選んだかによって、その後の作業の大変さが変わる…かも?
午前中は地上部の測定と伐採、葉っぱをすべてむしりとるところまで。
午後はひたすら、根っこ掘り!
掘って掘って、堀りまくる!
ただし、菌根菌(植物の根と共生している菌類)は根の先端の微細な部位に付いているので、可能な限りデリケートにお願いしますね。
(作業中はとてもそれどころではありませんでしたが)
作業に使う道具一式、これだけでもトラックいっぱいです |
さあ、みんな準備はできたかな? |
さっそく伐採されたのはトチノキ |
イタヤ班は葉の裏にハチの巣を見つけて観察中 |
いち早く根っこ堀りに移行したのはホオノキ班 |
サワグルミ班も負けじと追いかけます |
ブナ班は地表面に細かい根が網状に広がり、一苦労 |
…しかし制限時間となり、最後は文明の利器ミニショベルのパワーで引っこ抜いてもらいました。
それでもブナとカツラは最後の抵抗?がすさまじく、何度か目のトライでようやく引き抜くことに成功。
本間先生…当初の予定ではこれをすべて人力でやろうとしていただなんて無理ですよー。
樹木の根は、ショベルでもぎりぎりほどの強さで張っていました |
カツラの根は予想以上の巨大さ!! |
表面の土を洗い流し、宿舎へと持ち帰ります |
特に、新鮮な葉で測定する必要がある項目(葉面積、気孔密度など)は、この日のうちに終わらせなければいけません。
私は途中で帰宅しましたが、作業は夜遅くまで続いたとのことです。
お疲れ気味?まだまだ元気? |
この山積みの葉っぱたちの処理をせねば |
この日は、残りの根や幹の測定が中心です。
根は、外生菌根菌の有無を顕微鏡で観察しました。
外生菌根は樹種によって形成する/しないが決まっているため、今回はブナでしか観察できませんでした。
本当は染色してアーバスキュラ菌根菌も観察できると面白いのですがね(実習中は時間が足りない)。
その他、TAのM2 平方くんから潜伏芽(長期間、休眠している芽)の観察についてレクチャーを受けました。
幹の皮をはぎ、その表面に芽の痕跡を探します。
学生の皆さんは、皮がつるっと剥ける気持ちよさにはまっていたようです。
カツラの根は、改めて見てもすごいボリューム! |
顕微鏡で菌根菌を観察します |
こちらは年輪を数えているところ |
潜伏芽という存在、皆さんは知っていましたか? |
皮の下はつるつるすべすべ |
剥がした皮にも情報があるので、どこに着いていたかわかるようにね |
こちらは重さを測定中…早く読んであげて! |
そこで、急遽ご褒美のお疲れさま会が行われることに。
皆さん、頑張った甲斐がありましたねー。
データがすべて集まり、樹種間の違いが鮮明に |
ハードな実習でしたが、お疲れさま! |
この日は後片付けをして帰宅です。
努力の結晶、掘られた根っこたちは演習林の敷地の一角に飾られています。
(本間先生、後でちゃんと処理方法を考えてくださいね)
さまざまな樹種の根が並ぶ、不思議な空間 |
カツラの根と比べると、背が高いはずの彼らも小さく見えます |
今回の実習も無事に終わり、ほっとしました!
来年度は別の樹種で行われるという噂。
また今回来ていた学生の中には、9月に別の実習で再度来島する予定の人も多いとか。
お待ちしていますね。
【おまけ】
運ばれてきた枝の上に、カリバチの仲間が獲物と思しきクモを一生懸命運んでいました。
途中何度も落ちそうになったり、ついつい応援したくなってしまいます。
ハチにとってはこの枝を渡りきるだけでも長い道のりなのですね。
しかし私には見えるのです、進む先にはすずらんテープ…
案の定、この後テープに絡まり四苦八苦していました |
2019年7月15日月曜日
2019/7/1-4 新潟大学農学部_基礎農林学実習(後半:4-6班)
7月は基礎農林学実習の後半として、またまた1泊2日の実習が3連続で行われました。
6/17-20に行われた前半と同じ内容です。
大雨や地震に見舞われた前半組と異なり、後半3組はほぼ雨も降らずなかなか良い条件での実習となりました。
今回も実習は同じ内容なので、各班の様子をまとめてご紹介します。
【1日目】
前回と同じく、実習は千手杉から始まります。
崎尾先生から雪や風の影響を受けた天然スギの特徴や、周辺の森林全体の様子(多様な植生や両生類の生息する湿地など)について説明を受けました。
風衝地では、強風によって生長が抑制されている植物を目にすることができます。
さらに、佐渡を特徴付ける地質として知られる「緑色凝灰岩(グリーンタフ; アオネバ)」を、実際に触りながら学びました。
後半組は雨は降らなかったため、すべての班が大王杉と王様の小径(こみち)のトレッキングを行いました。
ただし実習直前の週末が大雨だったため、道がぬかるんでいて滑って泥だらけになってしまう学生が続出でした。
皆さん、山や森に行くときは服装(特に靴)に気をつけてくださいね。
人工林に到着すると、約30名が1人1つずつ「天然林と人工林の違い」を答えなければいけません。
最後の方の学生は、用意した答えを先に言われないか冷や冷やしていたのではないでしょうか?
夜の講義では、佐渡の自然環境とトキの野生復帰について講義で学びます。
昼間は歩き回って疲れているはずですが、眠気にも負けず頑張っていました。
【2日目】
前回に引き続いて地元の方の協力のもと、個人宅にある里山二次林とビオトープを見学させていただきました。
泥にも屈せず、みなさん生き物捕りに夢中になっていました。
併せて、昼過ぎのフェリーまでのわずかな時間ですが、トキの森公園を見学しました。
皆さん、お疲れさまでした!
今回の実習は駆け足だったので、ぜひまたゆっくりと佐渡を訪れてくださいね。
【おまけ】
人工林で積まれていたスギの丸太の切断面に、白い不思議な生き物(と思えない人もいるかもしれませんが)を見つけました。
これは粘菌(変形菌)の仲間の、エダナシツノホコリのようです。
表面のバクテリアを食べていたのでしょうか。
6/17-20に行われた前半と同じ内容です。
大雨や地震に見舞われた前半組と異なり、後半3組はほぼ雨も降らずなかなか良い条件での実習となりました。
今回も実習は同じ内容なので、各班の様子をまとめてご紹介します。
【1日目】
前回と同じく、実習は千手杉から始まります。
崎尾先生から雪や風の影響を受けた天然スギの特徴や、周辺の森林全体の様子(多様な植生や両生類の生息する湿地など)について説明を受けました。
千手杉の周辺は、尾根沿いとは思えないほど鬱蒼とした木々に囲まれています |
今までに「天然」のスギを見たことがある人はいますか? |
さらに、佐渡を特徴付ける地質として知られる「緑色凝灰岩(グリーンタフ; アオネバ)」を、実際に触りながら学びました。
4班は深い霧の中での散策となりました |
遠く、海と空の境目があいまいで不思議な風景 |
アオネバが含まれる地層は、地すべりが起きやすいのですよ |
この緑色の塊が緑色凝灰岩。乾いているときはもろいけれど… |
水を含むとねばねば、粘土みたい! |
ただし実習直前の週末が大雨だったため、道がぬかるんでいて滑って泥だらけになってしまう学生が続出でした。
皆さん、山や森に行くときは服装(特に靴)に気をつけてくださいね。
大王スギも普段は見ることができない貴重な樹木です |
お天気が良い班では、木漏れ日の中を観察しながらトレッキング |
ガクウラジロヨウラク(ツツジの仲間)がかわいいイチゴのような花を咲かせていました |
最後の方の学生は、用意した答えを先に言われないか冷や冷やしていたのではないでしょうか?
答えが重なってはだめですよ! |
昼間は歩き回って疲れているはずですが、眠気にも負けず頑張っていました。
阿部先生が演習林で行われる他の実習を紹介しています |
前回に引き続いて地元の方の協力のもと、個人宅にある里山二次林とビオトープを見学させていただきました。
泥にも屈せず、みなさん生き物捕りに夢中になっていました。
併せて、昼過ぎのフェリーまでのわずかな時間ですが、トキの森公園を見学しました。
青空の下、さあ出発! |
コナラやクリの二次林を通りながら、説明を受けます |
これらの樹木と共生している菌根菌(アカヤマドリ?)も顔を出していました |
ツツジ科のウスノキは、かわいい赤い実をつけています |
ビオトープは、足の短いトキが餌を捕りやすいように工夫された造りになっているとのこと |
さて、泥の中に何が捕れたかな |
アカハライモリもトキの重要な餌生物だそうですよ |
トキの森の展示室では、本間先生が骨格標本の説明をしていました |
両津港で解散…気をつけて帰ってくださいね |
今回の実習は駆け足だったので、ぜひまたゆっくりと佐渡を訪れてくださいね。
【おまけ】
人工林で積まれていたスギの丸太の切断面に、白い不思議な生き物(と思えない人もいるかもしれませんが)を見つけました。
これは粘菌(変形菌)の仲間の、エダナシツノホコリのようです。
表面のバクテリアを食べていたのでしょうか。
イソギンチャクのように管がたくさん伸びています |
2019年7月8日月曜日
2019/6/28-30 新潟大学教育学部 植物野外実習
今回は、新潟大学教育学部の植物野外実習の紹介です。
前回の新潟農業バイオの皆さんを両津港に送ったあと、そのまま入れ替えでお迎えした流れになっています。
とはいえ、前回の「新潟農業バイオ」と「農学部 基礎農林学」という大型実習に挟まれた日程のため、土日は私は休息日でした。
土~日は警報が出るほどの大雨でしたが、なんとか無事に皆さん実習を終えられたようで安心しました。
初日のキセン城での様子を少しだけお届けします。
以下、キセン城で私の個人的趣味として気になった生物をご紹介。
前回の新潟農業バイオの皆さんを両津港に送ったあと、そのまま入れ替えでお迎えした流れになっています。
とはいえ、前回の「新潟農業バイオ」と「農学部 基礎農林学」という大型実習に挟まれた日程のため、土日は私は休息日でした。
土~日は警報が出るほどの大雨でしたが、なんとか無事に皆さん実習を終えられたようで安心しました。
初日のキセン城での様子を少しだけお届けします。
先生からキセン城についての説明を受ける学生のみなさん |
さまざまな植物の名前を調べていました |
四肢と頭の先端だけ青いニホンアマガエル…初めて見ました! |
鮮やかな目玉模様で見つめるのは、クジャクチョウ |
モリアオガエルの卵塊もたわわ |
頭部の殻だけ残されたザリガニ…トキが食べにきているのでしょうか? |
レモンイエローがかわいいコマルハナバチ♂(針がないので刺しません!) |
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