2020年2月25日火曜日

2020/2/22 2019年度 佐渡自然共生科学センター学生発表会の報告

2月に入っても暖冬傾向は変わらず、本当に雪が少ないシーズンですね。
佐渡の演習林付近でも、路面に積もった日は片手で数えられるほどです。


2/22(ネコの日ですね)、臨海実験所の講義室で本センターとしては初めてとなる学生の研究発表会が開催されました。
またその前日には、演習林学生らが"日頃お世話になった感謝の気持ちを込めて"技術職員及び事務職員の方に発表を行いました。


まずは21日(金)に行われた「演習林での発表会」の様子からご紹介します。
こちらは今年度に卒業/修了予定の学生7名が発表を行いました。
学生の皆さんは、サンプリングや実験、その後のデータ取りのために何度も佐渡に足を運んで頑張っていました。
一年間その様子を見守ってきた職員の方々にとっても、学生が成果をまとめて立派に発表する姿は頼もしく感じられたことでしょう。
大学での発表会とはまた違う雰囲気で緊張の面持ちです
技官さんからの質問にも一生懸命答えます
4年生も、何度も佐渡に通って鉢植え樹木の生育試験などを頑張りました!

22日(土)は、いよいよ本センターの教職員・学生が一同に会しての発表会です。
こちらは臨海実験所で28名が参加しました。
さらに新潟大学の五十嵐キャンパスでも、佐渡研学生や来年度に佐渡で研究を行う予定の3年生など10名が聴講しました。

発表も臨海の学生も加わり、丸一日がかりの長丁場です。
普段はなかなか交流する機会のない学生同士も多いため、お互いに新鮮な刺激となったのではないでしょうか。
私自身も実験や調査の様子は見ていましたが、まとまった成果として目にするのは今回が初めてです。
とても興味深い内容の発表が盛りだくさんで、あっという間の一日でした。
何よりも長期の研究生活とこの日の発表を無事に終えた卒業生の皆さん、本当にお疲れさまでした!
臨海実験所の安東先生から開会のご挨拶をいただきました
演習林では、ヤマアカガエルとクロサンショウウオに関する研究も注目を集めました
臨海の学生からは、島内河川に生息するハゼの仲間の生態に関する研究等が紹介されました
最後はセンター長の崎尾先生のお話で、締めくくられました


世間では、新型感染症の拡大が騒がれております。
その影響もあり3月初旬に予定されていた「日本生態学会大会(名古屋)」の開催も中止となりました。
演習林からも多数の教員・学生らが参加を予定していましたが、残念ですね。
今回の発表会で研究生活も最後となった学生も多いのではないでしょうか。

ちなみに、演習林の次号ニュースレター(No. 16)では卒業研究生8名の研究内容を紹介します。
そちらもお楽しみに!

新型感染症に限らず体調を崩しやすい時期ですので、皆様もどうぞお体にお気を付けください。


2020年2月14日金曜日

第67回日本生態学会での佐渡研究室の発表リスト!

3/5~8に名古屋の名城大学で生態学会が開かれます。佐渡研究室からも多くの発表があります。渾身の卒論と修論(など)の研究発表です。ぜひ聞きに来てください!
https://esj.ne.jp/meeting/abst/index.html


ポスター発表
・コナラ属落葉高木における萌芽再生能力と潜伏芽との関係*平方広大, 本間航介(新潟大学)
・ブナ林構成樹種4種の萌芽再生能力と潜伏芽貯蔵様式の関係 宮原 直也(Niigata University)
・ユキツバキとヤブツバキの交雑履歴がどのように花形質多型に影響を及ぼすのか *蓑和冴文(新潟大学), 三浦弘毅(浅虫水族館), 阿部晴恵(新潟大学)
・牛糞堆肥を用いた循環型水稲栽培における窒素収支の評価 *石川峻, 吉川夏樹, 本間航介(新潟大学)
・共食いとオタマジャクシ捕食下におけるクロサンショウウオの顎形質の変化 *清水宏一郎(新潟大・農学部), 後藤俊矢(新潟大・農学部), 岸田治(北大・北方圏FSC), 阿部晴恵(新潟大・佐渡演習林)
・攻撃的捕食者に対するヤマアカガエル幼生の誘導防御 *後藤俊矢(新潟大・農学部), 清水宏一郎(新潟大・農学部), 岸田治(北大・北方圏FSC), 阿部晴恵(新潟大・佐渡演習林)
・佐渡島の河川におけるイワナの食性についての研究 *青木大樹, 北橋隆史, 満尾世志人, 阿部晴恵(新潟大学)
・本州と伊豆諸島の隔離環境下に生育するハコネコメツツジの進化過程  *渡辺洋一(千葉大学), 高橋美波(千葉大学), 永野惇(龍谷大学), 上原浩一(千葉大学), 阿部晴恵(新潟大学)
・夜から昼へ利用する訪花昆虫のシフト:伊豆諸島におけるツリガネニンジンの訪花昆虫 *岡崎純子(大阪教育大学), 長谷川匡弘(大阪市立自然史博物館), 鳥山航平(大阪教育大学), 阪口奨(大阪教育大学), 阿部晴恵(新潟大学), 鈴木浩司(富山県立大学)
・里山における河川水を通じた窒素流出の定量化 *宍戸勇, 本間航介(新潟大学)
・攪乱後の萌芽発生能力と潜芽の利用可能性の関係について *本間航介, 平方広大, 宮原直也(新潟大学)

口頭発表
・攪乱後の萌芽発生能力と潜芽の利用可能性の関係について *本間航介, 平方広大, 宮原直也(新潟大学)
・ポリネーションシフトに基づくツバキ節の種分化 *阿部晴恵(新潟大学), 三浦弘毅(浅虫水族館), 片山瑠衣(西部造園), 上野真義(森林総研), 陶山佳久(東北大学)、松尾歩(東北大学)、王仲朗(昆明植物園)

自由集会W10  3月4日 18:45-20:15 Room F
日本から発信する島嶼生物学―世界の島嶼生物学で日本が果たしうる役割を考える―渡邊謙太(沖縄工業高等専門学校), 水澤玲子(福島大学), 阿部晴恵(新潟大学)

暖冬の今年はフキノトウもすでに料理のレパートリーに