2020年9月17日木曜日

2020/8/31-9/4 育林系演習及び実習

お待たせしました、今年度の第一陣の実習となった新潟大学農学部の「育林系演習及び実習」の様子をご紹介します!

新型コロナの影響で、宿泊形式の実習再開までは非常に緊張感がありました。
もちろん、万が一の場合に備えて可能な限りの対策を行っています。

佐渡島は専用病床の数が少なく、高齢な方も多い環境です。
特に演習林では地元出身のスタッフも多いため、当センターの他施設よりも一段と厳しい対策が必要だと感じています。
受講する学生さん達には「来島2週間前からの行動指針」として、県外への移動自粛や継続的な健康チェックのお願いをしております。
また多人数が密状態となることを避けるために、受講生を2班に分けて、同じ内容の実習を2回連続で実施しています。
(今回は 8/31-9/2 はA班、9/2-9/4 はB班)

学生の皆さんも、今年度はオンライン授業や休日も自粛で遠出できないなどの制約が多く、大変な状況でしょう。
その中でも、皆さん一人ひとりが新しい生活ルールに対応して下さり、非常に有難く感じています。


そのような環境下で行われた実習の様子はこちら↓
実習内容は同じなので、A班とB班の様子を混ぜて紹介します。
野外作業中はマスクを外している人もいますが、熱中症を防ぐためですのでご理解ください。

1日目:到着~なた研ぎ
演習林の宿舎に到着後は、陽が沈まないうちにすぐに「なた研ぎ」の実技が始まります。
先輩たちが使い込んできたなたを、今年も新たな3年生が自分仕様に研いでいました。
中には、技官さんにOKをもらってからも理想の研ぎ具合(?)を追求して黙々と研ぎ続ける学生もいました。
コツをつかむと楽しいようですね。

なた研ぎの手順を教えるH先生

技官さん達にも指導を受けます

納得がいくまで研いでいます

夜は、残り2日の作業内容に関する講義(ガイダンス)もありました。
今年はこのような風景もなかなかお目にかかれません

長い1日目、お疲れさまでした!

2日目:除伐・枝打ち・間伐
いよいよ2日目は、前日に手入れをして切れ味抜群なはずのなたやのこぎりを使って、現場作業です。
演習林尾根沿いの広葉樹試験地周辺で、スギ人工林内や気象観測装置周辺の雑木を除伐しました。
Before: 細い広葉樹(ミズキ)と下層植生だらけの場所が…

After: こんなに奥まですっきり見えるようになりました


…ところが、A班の実施中に思わぬアクシデントが。
長い自粛生活明けに急に体を動かしたためか、腰や背中を痛める学生が続出したのです。
小中学生なども体育の授業でケガが増えているとニュースで見ましたが、大学生にも同様の影響があったようですね。
このため、B班や以降の実習では、体を動かす作業の前には準備運動を取り入れることになりました。
皆さんも、運動不足にはご注意を!!

午後からは、同じ場所で「一本はしごを用いた枝打ち」と「チェーンソーを用いた間伐」を2グループに分けて同時進行で行いました。

安全帯をつけて、はしごの頂点(約6m)でバンザイ!

枝を切り落とすのに力が入ります

チェーンソーの構造や使い方を説明中

玉切りの練習も、先生が付き添ってくれるので安心です

技官さんが伐採した切り株の断面を観察

積雪の影響で中心が大きくずれ、偏って成長しています!

B班は人数が少なかったため、余った時間でオマケの植物分類実習。
今年はフィールドにでる時間が少ないからか(それとも別の要因か…?)、自分達が伐採している樹木の名前もわからないという学生が多かったようです。

この葉っぱの樹種名はわかるかな?

3日目:植栽~帰宅
最終日は、午前中に岩谷口集落の土地にスギの苗を植栽し、刈り払い機の使い方を学んでから午後のフェリーで帰宅しました。

まっすぐ、抜けないように植えてくださいね

炎天下の穴掘り作業に苦戦中
(特に石が多い場所は大変でした)

猛暑の最中だったので、水もあげながら

良く育つように周囲を刈り払いして

無事に植え終えました!!(A班)

苗を挟めば自然とソーシャルディスタンス(B班)


皆さん暑い中、山での作業お疲れさまでした!!
各班にとっては2泊3日の短い滞在でしたが、野外作業の時間が長いので自粛生活もリフレッシュされたでしょうか。

この実習を皮切りに、10月半ば頃までは次々に実習が行われています。
2班制になったことで実習全体に要する期間は長くなり、教職員も急な忙しさに目を回しそうな毎日です。
特にH先生は実技や講義の担当が多いので、お疲れのご様子。
スタッフ側も体調を崩さないように気を付けなければいけませんね。

これから続々と実習の様子を更新していきますので、そちらもお楽しみに。

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