サザンカ サザンカ 咲いた道~
焚火だ 焚火だ 落ち葉たき~
焚火だ 焚火だ 落ち葉たき~
という童謡がありますが、サザンカは晩秋から冬にかけて咲きます。
サザンカなどのツバキ属の園芸品種改良は、江戸時代には大きく発展しており、この歌が出来たころはすでに皆さんのなじみのある「ピンクのサザンカ」だったのかもしれませんが、野生のサザンカは日本原産の種で主に白い花色をし、四国、九州から沖縄にかけて多く見られます。
サザンカは「山茶花」と書きますが、中国語でツバキ属全般を「山茶」といいます。このため、サザンカは山茶花(サンサカ)が訛ったものとも言われています。ちなみに、中国語でサザンカは「茶梅」です。ヤブツバキやユキツバキ(Camellia節)と近いOleifera節です。
それでは、念願の野生サザンカ、ご覧ください!
野生のサザンカ‼ 花弁が柔らかくエレガンスです‼ |
白弁の色はやはり白でした |
これもツバキ属です |
おまけ①
九州は落葉樹林の多い佐渡からは目が覚めるほど常緑樹でいっぱいですが、三行脈の葉のものだけでもこんなたくさん!ヤブニッケイ,クスノキ、シロダモ,イヌガシ。どれがどれだかわかりますか?
菌類組のサザンカ採取 |
サザンカの蒴果 |
白いヤブツバキみたい! |
サザンカの雄しべは根元から分かれている |
こちらは花糸が合着したタイプ。 浸透交雑でしょうか? |
蜜の形質は、ジャム並みの糖度の蜜、蜜量はすくなめです。ユキツバキタイプですね。虫媒の特徴の、甘く強い芳香もありました。
左がサザンカ、右がヤブツバキ |
サザンカは訪花昆虫がほとんど来ておらず そばの野良チャのほうがたくさん来ていました! (写真は茶に群れているアリです) |
おまけ②です。
椿油製油所にお邪魔させていただきました!鹿児島の大隅半島は桜島の噴煙の影響を受けますが、ツバキの仲間はそのような灰にも強いのが特徴です。私も三宅島の噴火後にツバキ属の強さを目の当たりにしているので、良くわかります。このため、産業として椿油の生産をさかんに行うようになったそうです。
椿油は、まず、種を蒸すことから始まります。
次に油を搾り取ります
搾りだした油を一度火にかけてから、最後に和紙で濾します。
お!さすが九州。 ヤブツバキの種だけでなくサザンカも集められていました! 欲しい!(すこし匂いが違うそうです) |
蒸したヤブツバキの種の粗熱取り |
圧搾した種から油が出てきます |
出来上がり! |
お土産に椿油をいただきました。ありがとうございました!
酸化されにくいオレイン酸を多く含むため、食用だけでなく(むしろ食用は貴重すぎる)、化粧品に使われています。髪油として有名ですね。一般に出回っている椿油は中国の油茶といわれるサザンカと同じParacamellia節のCamellia oleiferaがほとんどだと思います。
桜島と言えば桜島大根!葉がターサイみたいでした。
今回のサザンカ調査は鹿児島大学高隈演習林でお世話になりました。鹿児島大学のみなさまには、色々とご協力いただきました。ありがとうございました!
桜島 今日も元気に噴火! 煙が灰色だと灰が出ているそうです |
今回のサザンカ調査は鹿児島大学高隈演習林でお世話になりました。鹿児島大学のみなさまには、色々とご協力いただきました。ありがとうございました!
サザンカ調査はさらに南下し、トカラ海峡を越え、その②に続きます。
0 件のコメント:
コメントを投稿