2020年12月29日火曜日

オンライン共同利用実習_野生植物生態学特論(静岡大学)

 今年度ならではの企画、「野生植物生態学特論」がオンライン実習で開催されました。この実習は、例年、新潟大学の大学院生が共同利用実習として静岡大学に訪問し、植物生理などに関する実習を受講する講義です。一方、静岡大学の学生は佐渡に訪問し、「樹木生態が気宇特論」を受講するという、相互で共同利用実習になっています。

しかし…今年度は、お互いに学生が訪問することは出来ず、開催できないかと考えていましたが、静岡大学からの提案で、「オンライン実習」を行うことになりました!

初めての試みですが・・・どんな内容なのでしょうか?

まずは、zoomを繋いで、本来行く予定だった静岡大学の演習林などのフィールドについて講義を受けます。ちょうどフォッサマグナの南側の静岡。日本海側と太平洋側での植生の違いを、大いに感じられます。

zoomを繋いでオンライン講義
続きまして、事前に送っていただいた常緑樹30種&日本海側の常緑樹を佐渡島から追加し、常緑樹の同定(特徴を確かめながら覚える)を行いました。日本海側の近縁種との違いも観察します。これは…楽しい!
常緑針葉樹から始め、科ごとにまとめて観察
これは!先日の九州でも観察した、三行脈シリーズ!
わかるかな?
午後は、静岡大のある場所(主に常緑広葉樹の優先する場所)の樹木の位置、胸高直径のデータ約800個体分について、3班に分かれて各自で解析をしました。

こちらは、発表データを共有して、静岡大学の水永先生にも聞いていただいている様子。
こちら側からも、zoomで発表
水永先生からもコメントをいただきます。
今回は解析する時間が1時間程度だったので、 組成表や相対優占度などの基本的なまとめを発表する班が多かったですが、位置と胸高直径だけのデータでも、多様性指数や空間の分布パターン(Iδなど)を解析して、その場所の空間、時間的な変化を考察することが可能ですし、その森林の現在、過去、未来を描くことが出来るのを実感できたかと思います。

初の試みでしたが、なかなか、楽しい実習になりました。これからも新しい形の実習をするうえで、とても参考になりそうです。静岡大の教職員の皆様、ありがとうございました!

0 件のコメント:

コメントを投稿