2018年10月3日水曜日

長野大学、他「森里海実習」(9/12〜9/13)

皆さん、こんにちは。今日の佐渡の空は、気持ちのいい秋晴れです!

9月9日から9月13日の4泊5日で実施された、長野大学環境ツーリズム学部「水環境ゼミナール」/公開臨海実習「森里海をつなぐ野外生態学実習」/新潟大学個性化科目「森・里・海フィールド実習」について紹介します。

この実習は、佐渡にある新潟大学の3施設(農学部附属フィールド科学教育研究センター佐渡ステーション(演習林)、朱鷺・自然再生学研究センター、臨海実験所)が協同して毎年、実施しています。長野大学他、全国の大学から公募で集まった学生さんに、佐渡島の森里川海の多様性や生態系とそれらのつながりについて学んでもらいます。

里や海での実習の様子は、臨海実験所のブログに記載されていますので、是非ご覧になって下さい(こちらから、臨海実験所のブログにリンクしています)。本ブログでは、最後の2日間の森での実習の様子をお届けいたします。

今回は渓畔林、半自然草地、天然スギ林、風衝地、スギ人工林と
演習林の代表的な森林、景観を余すことなく観察してもらいました。
渓畔林、大雨や台風のたびに撹乱が起きやすい場所です。
半自然草地の大倉シラバへ。
この場所は、数年前まで林間放牧された牛がいました。
少し、実習の様子からはズレますが、大倉シラバの昔の写真が出てきましたので、その変遷をご紹介します。
放牧中止から数年が経ち、今は背の高い草本や低木が
目立つようになりましたが・・・
4年前の大倉シラバ、現在ほど背の高い草本は目立ちません
さらに遡り、昭和33年の大倉シラバ。
この頃は、農耕の動力源として、牛が活躍しており
林間放牧も盛んだった頃です。白黒でやや分かりづらいですが
背の高い草本、低木は一切無く、芝地でした。
別のアングルから撮影した大倉シラバ。
やはり、背の高い草本や低木が目立ちます。
 
こちらは、昭和の終わり〜平成の始め頃。
上の写真とほぼ同じアングルの写真です。農耕用の牛が減ったとは言え、
今よりも牛の頭数は多く、林間放牧も行われていました。
こうしてみると、大倉シラバは牛の放牧中止により、植生が大きく遷移していることが分かります。
次はスギ天然林の観察です。奥に大王杉が見えます。
こちらは、雪と風の影響で樹形が変形したスギ。
演習林で一番風の強い風衝地。
こちらは、強風の影響で木が生えない草地になっています。
冬に海から谷沿いに駆け上がってくる風は、
一般的な機器では測定できないほどの強さです。
最後に人工林の説明をしました。
天然のスギとは樹形が大きく異なります。
ステーションに戻り、この日、観察した様々な森林、景観
についてレクチャーを受け、体系的にまとめることができました。
そして、最後は課題のレポートを書き上げます。
限られた時間で、皆さん頑張りました。
学生の皆さんがレポート作成に勤しんでいる頃、
教員はバーベキューの準備です。
いっぱい食べてください!
乾杯の後は、焼いて食べて、焼いて食べて・・・
最終日は、佐渡の景勝地の一つ、大野亀を散策しました。
大野亀について説明を受けた後、周囲をぐるっと一周しました。
天気はあいにくの曇りでしたが、二つ亀も見ることができました。
最後は、両津港で解散!皆さんお疲れ様でした〜

実習生、スタッフの皆さん、4泊5日お疲れ様でした。またのご来島をお待ちしています!

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