2019年12月26日木曜日

メリークリスマス!

ということで、クリスマスカラーのアオキです。日本ではクリスマスは終わりましたが、世界のどこかではまだクリスマスだと思います!
アオキ(ヒメアオキ)の実が赤くなり始めていました。
サルトリイバラも赤い実が青空に美しく映えます
今年の佐渡は雪がまだ少なく、小佐渡の山の上はまったく雪がありませんでした。
佐渡では4月初め頃(年によりますが)がピークのヤブツバキも暖かさでさっそく咲き始めています。
花弁の下のほうに、鳥が蜜を吸いに来たときに
爪をひっかけた跡がたくさん
越冬中のメジロやヒヨドリにとっては、思わぬごちそうですね。こちらは雪待ちのユキツバキ。
スノーカメリア(ユキツバキ)は
雪解け後ぐらいが花のピークなので、
まだつぼみはしっかり閉じています。
(慌てて咲いている個体はいませんでした)
ムラサキシキブが美しい
 小佐渡は雪が見当たりませんが、
 大佐渡は雪をかぶっています。平地はまだまだですね。
今年は大晦日に雪予想。帰省で佐渡から出る人、戻ってくる人など、忙しい時期になりますが、海が荒れないといいですね。

2019年12月10日火曜日

中国政府による日本の若手科学技術関係者招へいプログラム

今年度の中国政府による日本の若手科学技術関係者招へいプログラム第3弾、北京と青島の研究機関を訪問してきました。まずは、もっとも煌びやかだった…青島。
青島の新市街ビルで行われているプロジェクションマッピング
高層ビル群全体を使っての華やかなイルミネーションでした
北京と言ったら、天安門は外せないですね。
個人的には新しく出来た北京大興国際空港を使ってみたかったです
中国の発展は目覚ましいものだとは知っておりましたが、海洋国家日本の、さらに海に囲まれた佐渡島在住の私としては、中国で積極的に海洋資源を利用していることが、びっくりしました。
水産バイオマスエネルギーの利用
海藻と書いてありますがアオコでしょうか?
肥料として商品化されているようです
 青島は海のそばなので、市場に行くと海産物がいっぱいです。魚、テンション上がります(笑)
産業イノベーションについての見学もいいですが、暮らしを見るのも楽しいですね。カキをさばいて見せてくれたり、朝の忙しい最中、親切な人ばかりでした。

これはウナギ、ではなくタウナギですね
淡水魚です。魚も種類が豊富!
様々な研究機関に行きましたが、公開してはいけないものもあるかと思い、観光できるところばかりの写真です。百聞は一見に如かずといいますが、お隣の国の産業、文化を肌で感じることは重要ですね!北京も青島の日本からすぐです。ぜひ、一度行ってみてください!

2019年12月8日日曜日

佐渡は冬景色

金曜の朝は雪が平地にもありましたが、週末に溶けました。しかし山はすっかり雪景色です。
金北山も妙見山も真っ白です
サザンカが花盛り
野生のサザンカはほぼ白ですが、
園芸品種は鮮やかなピンク
卒論・修論で忙しい時期かと思いますが、寒い日が続きますので体調にはくれぐれも気を付けて長期戦を乗り越えてください!

2019年11月14日木曜日

2019/11/10 佐渡市環境フェア

11月に入り、佐渡もどんよりした曇り空や寒い日が続くようになって参りました。
演習林事務所の周辺の海では強風で白波が目立つ日も多くなり、日本海の冬の到来をひしひしと感じます。
今年の佐渡の初雪予報は12/2だそうですよ。


久しぶりの気持ちよい快晴となった日曜日。
新潟大学 佐渡自然共生科学センターの3施設は「佐渡市環境フェア」に出展してきました。

このイベントでは、佐渡島内で環境保全等の活動に取り組む団体などが活動紹介を行います。
佐渡に自然に存在する動植物や地質の調査や保全、地域特産の食べ物の生産などについて、実際に活動している人たちとの交流を通じて知ることができます。
今年は例年のアミューズメント佐渡から場所が変わり、新穂地区の「ときのむら元気館」で開催されました。

演習林ブースでは、ポスターで演習林内で見られる自然や教育研究活動の様子を紹介しました。
演習林は島内でも僻地(?)にあるため、佐渡の人でも実際に訪れたことがないという人も多い様子。
天然スギの森は一度見てみたいと思うのだけれど、なかなか機会がないというお話も聞かれました。

演習林では、毎年8月に一般向けの「公開林間実習」を開催しています。
未就学の小さいお子さんから大人まで入林できる貴重な機会ですので、ぜひご参加下さいね!!

併せて、技術職員の方々が制作した木工品の販売も行いました。
雪で入山できない冬場に、演習林で採れた木材を使って一つ一つ丁寧に手作りされた品です。
実際に手に取った人からは、滑らかなさわり心地と木目のやさしい風合い、木のにおいが気に入った!という感想も。
オーダーメイドも受け付けていますので、ご希望の際は演習林事務所または関係者までご連絡ください。


実際に参加してみると、もっと木工品の詳細を説明できるように聞いてくればよかった、子供向けの触って楽しめる展示も用意すればよかった…など改善案もでてきました。
次回の出展をイメージしながら、少しずつ準備していきたいと思います。

左から、森-里-海と佐渡自然共生科学センターの3施設が並びます
地域の子ども達による鬼太鼓で開幕しました
演習林のブースには、技術職員さんの手作りの木工品も並びます
臨海実験所の生体展示は、普段なかなか目にする機会のない海の生物を間近に観れる人気スポット

2019年11月4日月曜日

水彩画家(生態学者)デニスさんの個展_今日まで古町!

リマインドです。水彩画家(生態学者)デニスさんの個展が今日まで古町で開催されています!新潟や佐渡など、その瞬間を生き生きと切り取った美しい水彩画を是非ご鑑賞ください!

以下、再アップロード
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水彩画家で生態学博士のデニス・クラブルル氏がフランスのナント市・新潟市姉妹都市提携10周年のイベントで来日されています。現在、新潟市古町通五番町のJAMギャラリー蔵でツバキとそれらに集まっている動物の絵が展示されています。11月4日まで(10:00-16:00)なので、お急ぎください!

今年4月に佐渡に来島された際に描かれた絵も展示されています。
佐渡島での絵のコーナー
国見山のユキツバキだけではなく、
トキやオオルリ、棚田も描かれています!
来島された際の記事は以下です。

http://sadoken.blogspot.com/2019/05/blog-post.html

デニスさんは、ナント市にたくさん植樹されており、市民に愛されているツバキに興味を持ち、さらに私が執筆した三宅島でのツバキとメジロの研究論文をきっかけ(!)に、日本や中国、ベトナムを訪れ、たくさんのツバキを観察して絵を描かれています。生態学者なので、種の特徴や生き生きした感じをとても捉えています。ツバキに関わる生物も描かれているところが素敵です。
是非、足を運んでいただければと思います!

2019年11月1日金曜日

2019/9/28-10/1 森林施業研究会・大阪教育大学_佐渡島実習

9月末、前の実習から同日入れ替わりの形で、森林施業研究会・大阪教育大学の合同実習が行われました。
演習林内の多様な植生環境の見学に加え、人工林の間伐や管理における問題点の議論など「施業」に関わる内容も体験的に学ぶことができる内容で実施しました。
森林施業研究会の参加者は、各都道府県から集まった農林業のプロの方々。
教職を目指している大阪教育大の学生さんには、生物学的な知識だけではなく林業社会を学ぶ貴重な経験となったようです。


【1日目】
夕方に到着後、崎尾先生から佐渡島の自然に関する講義が行われました。
山での活動には慣れている方が多い今回の実習ですが、佐渡ではきっと普段関わっている森林とは違った風景も見られるはずです。
翌日からは、いよいよ実際に演習林や周辺の植生観察と森林施業体験が始まります!

【2日目】
この日は演習林内のスギやヒノキアスナロの天然林、半自然草地である大倉シラバなどを見学しました。
私は担当ではなかったため写真でご紹介できませんが、翌日話を聞いたところでは皆さん楽しく観察されたご様子。
日中、大王杉周辺でのトレッキングは大雨に降られてしまったとの事でした。
しかし演習林では、雨や霧で濡れたスギの姿も風情があって良し、と説明しています。
また、この日の夜は森林施業研究会の3名による発表が行われ、佐渡ゼミとして公開されました。
今回は3名の方にご講演いただきました
【3日目】
午前中は演習林が管理する人工林で、実際に間伐作業を体験してもらいました。
とはいえ、今回は新潟大の学内実習のように学生さんが伐採するわけではありません。
生長して込み入った林内で、どの木を将来の材として残し、どの木を間伐するかを決める「選木」を行ってもらいました。
学生さんはそれぞれ自分が「残したい木」とその理由を考え、また周囲の木を伐採するとどのような影響が出るのかを一生懸命考えていました。
この作業、実は正解は人それぞれお考え方による、という難しい課題です。
将来、何十年も先の森林の姿をイメージしながら、自分が育てたい材を得るために何を優先してどのように管理をするのかを考える必要があります。
周りの大人たちがまたいろんな意見を言うものだから、学生さん達は混乱しながらも自分なりの答えを出そうと一生懸命でした。
自分が選んだ木の、生長をじゃましている木を見極めて間伐します
周辺の林床では、ヤマシャクヤクが実をつけていました
また、周囲の木を間伐するにも一苦労。
枝や幹が引っかからないように倒さなければならないため、木の特性と周辺の様子をよく観察して倒す方向を決めます。
そこは演習林の技術職員さんの腕の見せ所。
狙った方向、わずかな木々の隙間にぴたりと倒す光景は圧巻でした。
間伐すると、暗く閉鎖した林間に明るい空間ができました
伐採後の切り株を観察中
ここしかない、という場所にぴたり
林道沿いの少し湿った木陰には、アケボノソウのかわいい花
続いて以前「育林系実習」で苗木を植栽した周辺で、お昼ごはんです。
この日も一度空が暗くなりかけましたが、昼には持ち直し暖かく気持ちよい日和でした。
秋の恵、山栗の実もはじけています
みなさんが試食しているもの、わかりますか??黄色くて苦い…キハダです!
昼食後の移動途中に渓畔林にも立ち寄りました
午後は、演習林に近い石名集落の天然スギを見学しました。
ここは一般の方も入れる散策コースが設置されており、佐渡の天然スギを比較的容易に観察できる貴重な場所です。
演習林とも近いため似た雰囲気ですが、また違った造形のユニークなスギの姿を目にすることができます。
天然スギの間を気持ちよく散策できる道です
枝が複雑に伸びる「羽衣杉」をパチリ
途中の展望台で一休みの談笑中
こちらはナラタケ、食べられるキノコです
一日の終わりは、お決まりのバーベキュー。
大人が多い今回は、いつもより焼いて食べてのペースが早いように感じました。
手際がいい、ということでしょうか…?
佐渡研学生も加わって交流を深めました
ボスの演奏もお決まりのひとコマで、盛り上がりを見せました
【4日目】
最終日は青空が広がり、とても気持ちのよい散策日和。
大野亀、常緑樹で形成される熊野神社社叢林に立ち寄りつつ、港へと向かいます。
すっかりススキに覆われて秋も終わりを感じる風景に変わりました
センニンソウは、この白い毛が仙人のひげに例えられたとか
熊野神社社叢は、大佐渡北部では珍しい常緑樹メインの植生です
落葉樹林帯から来た参加者が多く、違う雰囲気を楽しんでいました
ご参加いただいた皆さん、佐渡の多様な植生をたくさん観察して満足していただけたでしょうか。
またぜひ別の季節にも来島していただき、違う一面を見ていただきたいと思います!


この実習の次に予定されていた公開型の「基礎から学ぶ森林調査実習」は、先日猛威を奮った台風19号と重なってしまったため中止とさせていただきました。
演習林では大きな被害はありませんでしたが、敷地内の看板が根元から倒れる、演習林に繋がる市道が数箇所土砂崩れで通行止めになるなどの影響は生じました。

全国的に台風等大雨被害が続いておりますが、各地の皆様のどうぞお気をつけてお過ごし下さい。
各地の今後の順調な復旧復興をお祈り申し上げます。

今回で今年度の主な実習報告は一段落となりますが、この後も演習林の様々な情報を随時発信していきます!

2019年10月30日水曜日

ツツジの新種発見!_論文プレスリリース

千葉大学の渡辺洋一さんらと、広義コメツツジ類の系統解析を進めておりましたが、本州から九州および韓国南部にかけて分布するツツジ科ツツジ属の新種とその新変種が発見されました。10月23日に国際誌「PhytoKeys」に掲載されています!

論文はこちらからダウンロードできます!
https://phytokeys.pensoft.net/article/38216/

佐渡には小佐渡のみオオコメツツジがあります。コメツツジ類は葉や花がお米のように小さく目立たないのですが、とてもかわいらしいツツジです。

2019年10月29日火曜日

水彩画家デニス・クラブルル氏のツバキ画_11/4まで新潟市

水彩画家で生態学博士のデニス・クラブルル氏がフランスのナント市・新潟市姉妹都市提携10周年のイベントで来日されています。現在、新潟市古町通五番町のJAMギャラリー蔵でツバキとそれらに集まっている動物の絵が展示されています。11月4日まで(10:00-16:00)なので、お急ぎください!

今年4月に佐渡に来島された際に描かれた絵も展示されています。
佐渡島での絵のコーナー
国見山のユキツバキだけではなく、
トキやオオルリ、棚田も描かれています!


来島された際の記事は以下です。
http://sadoken.blogspot.com/2019/05/blog-post.html

デニスさんは、ナント市にたくさん植樹されており、市民に愛されているツバキに興味を持ち、さらに私が執筆した三宅島でのツバキとメジロの研究論文をきっかけ(!)に、日本や中国、ベトナムを訪れ、たくさんのツバキを観察して絵を描かれています。生態学者なので、種の特徴や生き生きした感じをとても捉えています。ツバキに関わる生物も描かれているところが素敵です。
是非、足を運んでいただければと思います!

2019年10月25日金曜日

リマインド:10/28(月)19:00から佐渡ゼミ「環境省生物多様性モニタリング1000の概要と現状」

10/28(月)19:00から1時間程度、新潟大学演習林佐渡ステーションで、佐渡ゼミを開催します!申し込み不要です。是非お越しください!

10/28(月)19:00ー
「環境省生物多様性モニタリング1000の概要と現状(仮題)」
丹羽 慈・甲山哲生(財)自然環境研究センター(環境省生物多様性モニタリング1000ネットワークセンター)
場所:佐渡市小田94-2新潟大学演習林佐渡ステーション0259-78-2613(電話は10:00-17:00)
こちらは前回の佐渡ゼミの写真

2019年10月13日日曜日

10/28(月)19:00-佐渡ゼミ「環境省生物多様性モニタリング1000の概要と現状(仮題)」

10/28(月)19:00から1時間程度、新潟大学演習林佐渡ステーションで、佐渡ゼミを開催します!申し込み不要です。是非お越しください!

10/28(月)19:00ー
「環境省生物多様性モニタリング1000の概要と現状(仮題)」
丹羽 慈・甲山哲生(財)自然環境研究センター(環境省生物多様性モニタリング1000ネットワークセンター)
場所:佐渡市小田94-2新潟大学演習林佐渡ステーション0259-78-2613(電話は10:00-17:00)

2019年10月4日金曜日

2019/9/24-28 新潟大学農学部・理学部・公開森林実習_フィールドワーカーのためのリスクマネジメント実習

タイトルにある通り非常に長い実習名ですが、こちらはフィールド調査において重要な基礎技術や安全管理、リスク回避方法などを、実技を中心に身につけることを目的としています。
4泊5日の行程で、救急救命法・オフロードや事故時の自動車操作法・地図読み及び登山・ロープワーク・木登り・崖登り・野営などなど、盛りだくさんの内容をこなします。

今回は、新潟大学農学部と理学部に所属するフィールド科学人材育成プログラム 21名、農学部流域環境学プログラム 9名、山形大学と京都大学から各 2名の学生が参加しました。
総勢34名(+教員・TA含めると41名)の大所帯での実習となりました。


【1日目】
港に到着後、学生達は佐渡市消防本部で救急救命講習を受講しました。
全員が受講を終えて、全員が演習林宿舎に到着したのは18時半頃でした。
夕食後の安全管理に関する講義は、23時頃まで続いたとの事。
初日から、夜遅くまでお疲れさまでした!

【2日目】
午前中は宿舎周辺で、自動車に関する講習です。
室内で事故事例や保険に関する講義を行った後、演習林の公用車や教員の車を見ながら車両ごとの特徴や注意点を学びました。
私の車も「一般車両」代表として、オフロードに適した車両との比較対象に。
(こんなことになるなら事前に洗車して置けばよかった…鳥の糞やクモの巣だらけで恥ずかしかったです)
私もタイヤ交換やバッテリーのつなぎ方など忘れてしまっていたため、大変勉強になりました。
事故がないのが一番ですが、山道や雪道では何が起こるかわかりませんからね。
タイヤの特徴や交換の目安をしることは大事です!
いざというときにタイヤ交換もできないと困ります
バッテリーが上がったときの救援も、忘れてしまいがち
午後は翌日の登山用行動食と27日の野営での夕飯用食材の購入のために、市街地へ買出しです。
これほど多くの学生が突然来て大量の食材を買い漁っては、佐渡のスーパーの人もきっと驚いたことでしょう。
その後、夕食までの時間は小休憩。
佐渡研究室の学生による研究室紹介や、研究室訪問の時間が取られました。

夕飯の後は、残り3-4日目の作業で必要な地図読みや基本のロープ結びの講習です。
翌日以降の行動のために身につける必要があるとあって、この日も遅くまで活動が続きました。

【3日目】
天気は快晴、いい登山日和です!
人数が多いため、二手に分かれて登山を行いました。
宿舎に近い関集落から登る外海府ルートと、両津港の近くにある北松ヶ崎集落まで回って登る内海府ルートです。
両側から登ると演習林の林道を横切りどこかですれ違い、お互いのスタート地点に到着することになります。
さらにスタートを班ごとに少しずらし、標高と共に変化する植生の特徴を記録してもらいながら行動します。

途中、道に迷ってしまったりハチに刺されてしまうなどアクシデントもありましたが、日暮れ前までに全員が下山することができました。
私自身も「リスクマネジメント」を
(幸い、ハチに刺されてしまった学生も大事に至らず安心しました)
山道を歩きなれていない学生は、途中急な斜面やわかりづらい分岐点など、少々苦労した様子。
連日の疲れも出たのか、尾根沿いの演習林林道に着いたときにはぐったりしている姿も。
(私も無事たどり着いたことに安心して、写真を撮り忘れてしまいました…)
そのような中でも、植生調査だけではなくキノコや鳥、カエルやカナヘビなどなど、各々の興味ある生物をがっつり追いかける元気な姿も見られましたよ。
観察しながら歩いて、これは何の樹木?
ウインナーのようなツチアケビは、そこかしこしで目立ちます
前を歩く男性班は、沢で何か生きものを見つけた様子
涼しい沢でひと休みして、また頑張ろう
帰りは楽々♪でも滑らないようにね
フクロツチガキはこれでもキノコ。中心の袋からぽふぽふと胞子を出しますよ

きれいな鳥の巣の落し物も!…台風で落ちてしまったのでしょうか
夜は翌日の野営のための用具を班ごとに分け合います。
中には数が行き渡らないものもあるようで…じゃんけん争奪戦となって盛り上がっていました。
これで野営も快適に過ごせる?
【4日目】
活動としてはいよいよ最終日。
この日も一日中動き回ってハードなスケジュールになる予定。

と、いきなり早朝から避難訓練です!!
何と言ってもこの実習の目的は「リスクマネジメント」を身につけること。
『近海の地震で津波警報が出た』という想定のもと、宿舎裏の丘への避難を促しました。
この避難経路は6月の新潟・山形沖地震の直後に新たに整備されたもので、まだ実際に利用されたことはありません。
今回の実習で、初めて30名超の避難を想定した動きを確認することができ、ハード/ソフト両面から課題も洗い出すことができました。
学生の皆さん、朝から全力疾走でお疲れ様でした。
最後の急斜面…ここまで逃げればきっと大丈夫
日中は、演習林近くの林道沿いで人工壁の崖下り・自然岸壁の崖登り下り・木登り・枝を使ったはしご作りなどの実技演習を行いました。
どの項目も地上から5m以上は高い場所での作業となり、見ているこちらも緊張してしまいます。
皆さん本当にたくましいですね…下から応援していましたが、高所恐怖症の私には人工壁と木登りは無理そうでした。
しかし、物足りない?学生達は自主的に周辺の木や岸壁を登り始める始末…
思いのほか、クライミングの楽しさにはまってしまった学生が多くいた模様です。
全員が怪我なく終えられたことが、何よりです!
本間先生が見せる見本では、簡単そうに見えるから不思議です
自然壁では確保役(ビレー)との呼吸も大事ですね
信頼感のある良い支え!
人工壁は、10m程の高さからザイル1本で下ります
リズムよくジャンプして、楽しそうに下りる学生も
木登りは育林系実習より高い約6mのはしごです
…はしごの上端から、さらに枝を使ってまだ上へ!
樹幹に枝を固定するロープワークを学ぶと…
はしごがなくても簡単に木に登れちゃいます
こちらは6段目を作っているチャレンジャー
これらの項目を先に追えた人から順に一度宿舎に戻り、夜の野営準備に取り掛かります。
金剛杉に下りる広場に設置した野営地に、最後の車が到着したのは日が暮れた直後のこと。
その頃には、先発隊はテントの設置を終えて夕食の準備を始めていました。
班ごとに決めたメニューは、らーめん、カレーうどん、すき焼きなどなど…
外で作って食べると、また美味しく感じますね!
出来上がるのが待ち遠しい…!
マシュマロも美味しそう
カレーうどんは足りるかな?
昼のロープワークを生かして自作のハンモックも登場
【5日目】
夜間も天候に恵まれ、あまり寒さを感じることもなく朝を迎えました。
宿舎に戻り、用具の片づけをして実習も終了となります。
テントは干してからしまいましょう
ハンモックも紐を再利用するため解体中
これで皆さんも立派なフィールドワーカーの一員ですね

これから本格的に野外に出て調査を始める学生さんも多いことでしょう。
この実習で身につけた技術・経験を生かして、ぜひ安全に研究生活を乗り切ってくれることを願います!