2013年6月30日日曜日

エストニア便り11

いよいよ国際植生学会も明日で終わりです。コーヒーブレイクです。



 タルトの町には街路樹が多く、大部分はシナノキです。

 これは日本のシナノキとほとんど同じです。葉の両面に毛がありません。

 こちらは一面に毛があり、オオバボダイジュの仲間です。

 会場の横の川にはヤナギが見られます。自然に分布しているのか、植栽されたかはわかりません。

 夜には近くでポップコンサートが開かれていました。エストニアを代表する歌手が次々と登場していたようです。

 3千人の人たちが詩に参加し、1万人以上の人たちが見物に来ていました。

夜の11時頃のホテルの横の川の様子です。

2013年6月29日土曜日

エストニア便り10

28日は午前中は発表があり、午後はエクスカーションがありました。

学会の集合写真を撮った後です。400名近くの参加者がいるのでどんな写真になっているのか楽しみです。

エクスカーションは近くの渓谷美が楽しめるアフヤ川を選択しました。プレエクスカーションでは低地の湿地林や河畔林をみてきましたので、今回は上流域の渓畔林を観察できました。 

河畔林の構成種はハンノキとヤナギの仲間でした。それより山側は下の写真のような樹種構成でした。

森林は単純な樹種構成で、ヨーロッパアカマツ、ヨーロッパトウヒ、シラカバの仲間の3種が優占しており、最高樹齢が160年程度です。林床はコケモモとブルーベリーの仲間です。亜高木はほとんどありません。この辺りの森林も過去には草地で人為的影響をかなり受けていたと考えられます。

オレンジ色がかった砂岩の崖が続いています。

 トウヒの球果がたくさん落ちています。

道の途中には麦を栽培している畑がありました。この辺りの森林も過去には耕作地であったかもしれません。2種類の小麦が複層林のように混植されていました。 

 ビロードモウズイカのなかまでしょうか。

 コガネムシの仲間がいました。

 イブキジャコウソウの仲間です。

 山腹の崩壊で樹が倒れていました。

ホタルブクロの仲間でしょうか。

2013年6月28日金曜日

エストニア便り9

コンファレンスの2日目です。Tilman教授のレクチャーから始まりました。夕方、7時頃までポスターセッションが続きました。


ポスター発表をしているボス。ニセアカシアの防除に関しては、ヨーロッパでも問題になっているようでしたが、アメリカの研究者からは、自生地においては人為的な撹乱がない限りは優占となることもなく、問題がないという意見をもらいました。

エストニアを代表するタルト大学の本部

タルト大学の昔の校舎です。修復が始まっており、一部は博物館として利用されています。

トトロと思われる落書きがありました。

学生たちの張り紙?

天使の橋

大学のレストラン

市庁舎


2013年6月27日木曜日

エストニア便り8

いよいよコンファレンスが始まりました。参加者は500人近くになり過去最高だそうです。

受付

会場の様子

かの有名なGrime博士の講演もありました。


エストニア便り7

本日、25日がエクスカーションの最終日です。Soomaa国立公園の植生を見学しました。一昨日、壊れたデジカメが少し回復しました。

ビジターセンターでビデオを見ました。

この写真のように春先には河川が氾濫し周辺の林は水に浸かります。

ポプラ、ハンノキ、シラカバ、トウヒが混交した湿地林です。

夕方にはタルトの町に到着しコンファレンスの歓迎会に出席しました。歓迎会は日本と違って、何の挨拶もなく参加者が気ままに立食パーティを楽しみます。

歓迎会はタルト大学の植物園で開催されました。

エストニア便り6

昨日、デジカメが壊れたので知人から写真をもらいました。24日は大部分が移動でした。

昨夜の焚き火です。

午前中は伝統的な農家を訪問しました。

ハンドクラフト店です。ネズの樹を使ったバターナイフなどがおかれています。また、羊の毛糸の製品も有名です。

午後からフェリーで本土にもどり、草地で植生を観察しました。

みんなに20cm四方の枠が配られ、植生調査を行いました。植生の専門家たちは種名まで細かく調べています。ここの草地は多様性が高く、20cmの枠の中にこれまで最高で42種が分布していたという記録があります。最高記録を目指して挑戦していました。私は種名がわからないので、ギャップと樹冠下で5プロットずつ種数のみをカウントしました。それぞれ平均で17、8種とギャップで明らかに種数が多いことが確認できました。

これは、海岸近くの草地に牛の放牧を行って多様性を高めることを目指している試験地です。

エストニアの植物をまとめた本を購入して種名を確認していきました。これまで論文だけで聞いていた植物を見ることができ感激しました。

ペルヌの町の建物です。以下同様です。



2013年6月26日水曜日

ただ今、実習中!(新潟農業バイオ専門学校)

 皆さま、こんにちは!かんです。ボスがエストニアからマメにブログ更新してます。こちらも負けずに、実習中の様子を伝えたいと思います。

 昨日から、佐渡ステーションで、新潟農業バイオ専門学校の園芸デザイン科の一年生の皆さん、先生の斎藤さん、そして外部講師として越後松之山森の学校キョロロより小林さんを向かえて、樹木学研修を行っています。昨日はキセン城で、本日は演習林で植物を採集しました。

演習林で、技術職員の方達に鉈などで植物を採ってもらいます。

採ってもらった植物を、皆で剪定ばさみを使って小分けします。

場所を変えながら、どんどん採っていきます。(写真は、うなぎを食べるときにお馴染みの植物です)
演習林では、冷温帯に出現する様々な落葉広葉樹も採取できます。


高い枝の葉を採る時はこれが活躍!

高い枝の葉も大丈夫!!


 今回の実習では、昨日、今日で78種の植物を採集しました。さて、採集が終わったら、ここからが樹木学の本番!

持ち帰った植物を標本にしていきます。最初に植物を新聞紙で挿んで、押し花みたいにしていきます。

図鑑は、植物を調べるのはもちろん、標本を作成するときの重しにもなります。

ある程度、植物が押されたら、図鑑などを用いて同定作業に入ります。
この作業は慣れるまで、なかなか大変!

皆、図鑑の使い方は大丈夫?先生も付きっきりでご指導されてます。

ちなみに、これが採集した植物名を記載している小林さんのノート。
まだ皆さんが同定中のため、中身は今のところ非公開

 皆さん、同定作業がんばって!今夜の夕食は佐渡ステーション名物(?)サバカレーですよ。

ゆでたまごとトンカツ付き!

サバを加えるとコクが増すそうです。