佐渡研究室学部生4年の者です。
今回は6月調査の様子を紹介したいと思います。
私の研究は水田地帯などでよく見られるシマヘビ(Elaphe quadrivirgata)の佐渡島における食性を調べること、さらに現在佐渡のみで確認されているハゼ食(魚食)のシマヘビには頭部形態などは魚食が確認されていない個体と違いがあるのか?、一方で魚食は確認されていない個体も飼育下では魚食行うのか?などをテーマに、研究を進めています。
コロナ禍によって研究のスタートが大きく遅れてしまいましたが、今回の調査では多くのシマヘビを捕獲・測定することができました。
河川を上りながらの計測、いろいろな生き物も観察できました。
上図は素手で採れてしまった大きなイワナです。水流が少なかったので動けなくなっていたようですね。
下図はオオイタドリの上で休んでいたモリアオガエルです。なかなか立派な、かわいらしい表情をしていました。
そしてめずらしいとされるカラスヘビ(シマヘビの黒化型)が2匹も捕獲されました…
共同で調査を行っている先輩にもこんなこと(一度の調査で2匹もカラスヘビが採れる)滅多にないとのお話でした…とても興奮しました…。
捕獲したカラスヘビ。同じシマヘビには見えませんね。
そしてなんとそのうちの1匹は目の前でアユの死骸の捕食を行っていました!!!初記録のとても貴重な瞬間を見ることができ、先輩も私も興奮をしばらく冷ますことができませんでした…。
また他の河川の調査でもさらにハゼ食(シマヨシノボリRhinogobius nagoyae雌)の個体、なんとアユカケ(Rheopresbe kazika)を捕食していた個体を捕獲することができました!!!アユカケの捕食記録は初めてのことで、こちらも大変うれしかったです。
そして同時並行で進めているのが飼育下でのハゼ食実験です。こちらはハゼ類の捕食方法に対応して頭部形態が変化しているのではないかと思い始めたものです。先日のブログで上がっていたシマウキゴリ(Gymnogobius
opperiens)とスミウキゴリ(Gymnogobius
petschiliensis)はこちらの実験で利用させていただくため捕獲しました。
どのようにハゼ類を捕食しているのか、うまく映像として残せるといいです・・・。
なんだかいろいろ興味深いことが盛りだくさんとなった6月調査ですが、まだまだ調査は始まったばかりなのでこれからも報告させていただこうと思います。