9月に連続する大型実習のなかでも、ウェイトが大きい実習がこの「フィールドワーカーのためのリスクマネジメント実習」。
コロナの影響で例年よりも1日スケジュールが短くなったとはいえ、3泊4日×2班連続での実施はなかなか強行日程です。
内容もオフロードでの自動車走行や事故時の対処法、ロープワーク、木登り、崖下り、地図読みルート探索による登山、野営法など、野外調査で必要な知識と技術が盛りだくさん。
A班はスケジュール通りに実施できましたが、B班はあいにくの悪天候で一部のスケジュールと内容を変更して実施しました。
便宜上、以下では当初のスケジュールに沿いながらA/B両班の実習中の様子をご紹介していきます。
1日目:救急救命講習、フィールド調査における安全管理の講義など
初日は例年と同様に、佐渡市消防本部に立ち寄って救急救命講習を受講してから演習林施設に到着となりました。
夕方いつもよりは遅めの到着となりましたが、すっかり慣れた様子で宿舎に入っていく学生の姿も。
今回は先日の育林実習や野生動植物生態学実習に参加していた学生も多く、こちらも対応しやすかったですね。
2日目:自動車の事故対応、ロープワーク、野外での懸垂下降実技など
(※B班は大雨のため、急きょ臨時の「植物分類実習」も実施)
翌日の午前は、まず自動車の構造や事故時の対応に関する実技の訓練です。
公用車や教職員所有の4台の自動車を比較しながら、駆動輪やエンジン位置の違い、タイヤ交換、バッテリーが動かない場合の対応などを学びました。
オフロード用のタイヤは重く、交換も大変です |
B班は大雨のため車庫内での実習です |
午後からはロープワーク。
まずは室内でロープの基本的な結び方を教わります。
本結び、八の字結び、もやい結び…様々な結び方を覚え、用途に合わせて使い分けることが目的です。
ここで結び方を間違えたり、誤った用途に使用してしまうと事故の元!!
得意な人、苦手な人がいましたが、皆さん頑張ってロープを結び続けていました。
先生の見本を見ながらやっても、同じように結べないのはなぜ…? |
そして野外に出て、実際にロープを使用した木登りや壁登り下り、懸垂下降の実技も行います。
10m以上の高い壁から降りる様子は、見ているだけでも冷や冷やしてしまいます。
高所恐怖症の私にはとても無理そうですが、意外と楽しそうな学生さんが多いのですよね…。
実際に卒業研究でロープ下降をしている4年生Kくんが手本を見せます |
H先生は樹上から手を放しながら説明! |
こちらは高さ10m超の人口のり面 |
ロープをゆるめながら、少しずつ下りていきます |
下りはじめ位置はほぼ垂直の傾斜! |
…実は、B班の2日目は大雨。
そのため↑で紹介した野外実技の一部は、翌3日目の午後に実施した様子も混ざっています。
B班は代わりに、急遽近くの石名集落の周辺で代表的な樹種の葉を採集して「ミニ植物分類実習」のような内容を実施しました。
写真も動画も撮る余裕がないほどの大雨でした! |
宿舎に戻ってから、夜も遅くまで講義が続きます。
翌日の登山に向けて、地図読みや高度確認、植生調査の方法を学びました。
地図上の地形を確認しながらルートを書き込みます |
3日目:登山(地図読みによるルート探索、植生調査)、野営法など
A班は内海府~演習林~外海府のルートを約7時間、B班は外海府~演習林のルートを約3時間(登りのみ)で登山しました。
A班は気持ちの良い快晴で、演習林尾根からは外海府の海まで見えました |
分かれ道で迷い、地図を確認中… |
B班は前日に樹種の勉強もしたので、植生調査はばっちり! |
宿舎に戻り、希望者は野営法を学ぶため、事務室の脇にテントを張って一晩を過ごしました。
例年は最終日に山の上でキャンプをするのですが、今年は新型コロナの影響で「複数人のテント泊」や「共同調理」はできない状況ですので少し寂しいですね。
逆に3~4名用のテントを一人で貸し切り利用できる状態だったため、広々使えたのはラッキー!?
道路わきに突如現れたテントの集団 |
皆さん、お疲れさまでした!
今季では一番長く、内容的にも緊張感が続くなかなかハードな実習だったと思います。
これから本格的にフィールド調査が始まりますが、この実習で身に着けた技術と知識を活かして安全第一で取り組んでくださいね!!
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