2019年6月5日水曜日

2019/5/27-31 東邦大学_野外生態学実習II

今年度2週目の実習として、千葉県から東邦大学理学部の3年生達が佐渡にやってきました。
実は、私まつくらの母校でもある東邦大。
学科は違いますが、長谷川先生には学生時代からお世話になっておりました。
東邦大生物学科には、生き物好き・野外観察好きの学生が多いのです。

【1日目】
演習林に到着したのは夕方。
なので、本格的な活動は翌日から…と思いきや、東邦大は違います。
皆さん長旅の疲れも感じさせず、夜の観察会に出かけました。
夜行性の昆虫を探しながら歩き回っていると、ヘビを見つけたとの報告が。
長谷川先生(注:ヘビ大好き)がかけつけると、シロマダラというヘビでした!
夜行性で滅多に姿を見ることがないため、幻のヘビとも呼ばれているんですよ。
(私も個人的にずっと見たいと思っていたので念願のご対面でした)
なんと、道路の真ん中にシロマダラの子供がいました(かわいい)
先生は嬉嬉として路上に寝そべり、学生達も群がります
【2日目】
今回の実習は、佐渡の河川での水生昆虫調査がメインとなります。
室内で調査方法の講習を行ってから川の下流域で調査し、午後からは雨予報のため室内で観察・同定作業となりました。
カゲロウ・カワゲラ・トビケラ等の幼虫がたくさん捕れ、これらを検索表にしたがって分類していきます。
調査と同定は、佐渡自然共生科学センター/海洋領域・里山領域の先生方にもご協力いただきました。
私たち演習林(森林領域)には昆虫や魚類の専門家がいないため、とても心強いです!
室内で先生達からレクチャーを受けてから
いざ、川へ!胴長で動きづらいけど頑張れー
ハゼの仲間の卵(むしろ稚魚)も発見!
35cm四方の範囲で取った川底の石から、水生昆虫を拾い出します
室内作業では、先生もトビケラの巣の解体に挑戦です
これはアミカという昆虫の幼虫です。宇宙人みたい
【3日目】
雨も上がり、同じ川の上流域で調査を行ったあとに川沿いを下りながら下流域まで歩きます。
昨日行った水生昆虫の調査に加え、魚類採集・両生は虫類(トカゲ/カエル類)とバッタのセンサス・草本植物の被食率調査と盛りだくさんの一日でした。
下流と違い、上流は川幅が狭く流れが速いです
サルメンエビネというランの仲間もちょうど見頃
ミズベノニセズキンタケの仲間
カエルはいるかな
上流からの移動途中、先生はシマヘビを捕まえてご満悦
シマウキゴリ・ルリヨシノボリなど、ハゼの仲間が多く捕れました!
【4日目】
調査としては最終日。
午前中は近くの別の川の下流域で、昆虫以外(魚・両生は虫類・バッタ・草本)の調査を行いました。
午後からは魚の解剖を行い、胃内容から食べている昆虫等を調べます。
アユカケというカジカの仲間の魚(かわいい)
ホオジロも調査を見守ります
ぬるぬるして、解剖するのが難しいよー
夜はバーベキュー!佐渡ならではの、海鮮多めのラインナップです。
火起こしは任せろと言わんばかりのすばらしい扇ぎです
こんなに豪華でいいんですか!
佐渡研学生が調査のために捕獲したイワナも並びました
【5日目】
最終日は、盛りだくさんの実習内容から各班が興味を持ったテーマで仮説を立て、データと共に発表しました。
みなさんいい発表でしたよ
実習に参加された皆さん、5日間お疲れさまでした!!
ぜひまた佐渡に遊びに来てくださいね!


【おまけ】
今回の川虫調査では、シロカゲロウというとても珍しい昆虫の幼虫も記録されました!
佐渡では初報告、全国でも稀にしか見られないらしいですよ。
東邦大のみなさん、お手柄です!!
こちらは今後、正式に論文で報告される見込みとのことです。
ご期待下さい。
特徴的なあごとつぶらな瞳がかわいい(かもしれない)

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