2021年4月25日日曜日

新種だといいな!カンアオイ

佐渡島でほんとうに固有種という植物はまだないのですが(形態的に固有種として記載されているものはありますが、まだ遺伝的に調べられていません)、期待が持てそうな種が出てきました!海を隔てて分布できない(陸橋がないと無理・・・)といわれるカンアオイ類です。

佐渡島の植物の分類や生育地を熟知している中川さんより頂いたサンプル、科博のO氏に送りました!スマホでとったのでボケボケですが。

下が、佐渡島でよく見るユキグニカンアオイ
(不勉強で指摘されるまでコシノだと思っていました)
上がそれより小さいカンアオイspです

ユキグニカンアオイ(左)とカンアオイsp(右)

2021年4月24日土曜日

佐渡島への来島を予定されている皆様へ

佐渡市より新型感染症対策のため、以下のお願いが出ております。新潟市でも連日、感染者が増えている状況です。くれぐれも感染症対策へのご配慮をお願いいたします。

来島を予定されている皆様へのお願い

 本日、政府は、3度目となる緊急事態宣言の発令を決定しました。第4波といわれる全国的な感染拡大は、首都圏・関西圏を中心に広がっています。また、新潟県内におきましても、連日、30人を超える新規感染者が報告され、特に、新潟市では、注意が必要な状況です。
 さて、来週からは、ゴールデンウィークを迎えます。佐渡市へ旅行や帰省を計画されている方は、お住まいの都道府県や市町村の感染予防対策に関する注意事項や行動指針等の確認をお願いいたします。特に、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域との往来は、慎重にお願いします。
 そして、2週間前からのご自身やご家族の行動に感染の恐れがなかったかどうかの再確認と1週間前からの健康観察をお願いいたします。もし、体調がすぐれない場合などは、計画の延期や中止などの対応をご検討ください。
皆様方の心がけが、佐渡市民の安全安心につながります。引き続き感染予防対策をお願いいたします。    
令和3年4月23日、佐渡市長 渡辺竜五

市民あてにも以下のメッセージが出ております。
新型コロナウイルス感染症に関する市長メッセージ(2021年4月23日)
抜粋「島外へのお出かけ等を計画されている場合は、行先の都道府県や市町村の状況を確認され、感染予防対策の徹底をお願いいたします。」

2021年4月19日月曜日

水田ビオトープ造成に向けて

今年度の佐渡研では、集落の方々から佐渡ステーション裏の休耕田をお借りし、水田ビオトープの造成を計画しています。先日は、その準備として、圃場周辺の水路の掃除を行いました。中腰でひたすら泥を掻き出すという、地味な割に体力を消耗する作業でしたが、研究室の学生にも手伝ってもらい、無事に作業を終えることができました。本当に感謝です!

水路にたまった泥や落ち葉をスコップで除去する学生。

造成したビオトープは卒論生の調査フィールドとしても利用する予定です。写真は、ビオトープ造成前の環境を把握するための植生調査を行っているところです。

最近は、外海府でもトキの目撃情報が相次いでいるそうなので、造成したビオトープで餌を捕まえる姿など、観察できる日が来たらうれしいですね!

2021年4月17日土曜日

佐渡島と本州のカタクリ調査!

 今年は開花ピークが早く、調査ものんびり待っていられません!佐渡島と本州のカタクリの形質と遺伝的構造の比較のための調査が始まっています。

こちらは新潟県糸魚川のとある山。さっそく変なカタクリが…

カタクリの花弁は通常6枚ですが、なんと10枚ありました。内側に4枚おまけがついている感じです。ゴージャスですね。

つづいてこちらは佐渡のカタクリ。葉っぱに斑がないことは何度かブログでも記事にしておりますが、花のあたりをよく見てください!
訪花昆虫が来ていますよ!
モフモフ天使のビロードツリアブが来ていました。この日はビロードツリアブが良く訪話していました。そして、なぜか今年は佐渡でも本州でもマルハナバチをあまり見かけません。本州ではギフチョウも楽しみにしていたのですが、訪花していませんでした。

こちらは富山県の山のカタクリ。半分が斑あり、半分がなし(うっすら白い斑があるのですが)でした。
おまけの動物たち。
富山ではカモシカが。
佐渡ではツチハンミョウが起きていました
月末はカタクリ前線に伴い、北上予定です!乞うご期待‼

2021年4月16日金曜日

大佐渡スカイライン開通しました!と演習林

ラジオで聞きつけて、早速本日開通した大佐渡スカイラインに行ってきました。今年は雪は多かったものの、雪解けが早く例年より4日早いとか。

妙見山
ほとんど雪ないですね
こちらも開通とのこと。ドンデン山。晴れたら行きますよ!
ドンデン山
やはり雪少ないですね
続きまして、演習林の様子です。
こちらは演習林の一番雪深い場所
除雪の跡がみられます
千手杉の池では
早速クロサンショウウオの卵嚢がありました
おまけの花たち。
今日はこれ
アリアケスミレ
が、なんと、休耕地にびっしりありました。
思わず車を止めて撮影!
そして、金北山の春と言えばカタクリ
結構上のほうまで咲いていました
山頂付近でもピークはGW前かと思います
春が駆け足だと、春植物を愛でる時間が少なくなり、少し悲しいですが、短い間でもじっくり楽しみたいと思います。

2021年4月7日水曜日

新年度が始まりました!

4月に入り1週間がたちましたが新生活を始めた方々はひと段落ついた頃でしょうか?

佐渡ステーションでは春から4人の職員が新たに着任し活動をスタートしています。

来週からは学生も佐渡に来島し卒論研究の調査を始める予定です。

今年度もステーションの活動の様子を随時更新していきたいと思います!

それでは1年間よろしくお願いします!



演習林のサクラは今年も満開です!


2021年4月3日土曜日

2021年春植物part3 満開です!

 今年はみんな元気のよい開花です!お花畑ににやけてしまいますね!

オオミスミソウ
カタクリもみっちり
今年度は学生さんがカタクリなど本州と佐渡の形質比較をしてくれます!佐渡のカタクリは葉に斑がないのは知られていますが、ギフチョウがいない島なので花形質も変わっているのではないかと予測しています。ぱっと見、花弁幅が広く、ぼってりしています(笑)
キクザキイチゲ
キブシ
先日伊豆半島でハチジョウキブシを見ましたが
キブシに比べて花がまるく大きかったです
ミチノクネコノメソウ
コチャルメルソウ
キノコバエではなく小さい甲虫が来ていました
金北山の上はまだ雪です
ということは、まだまだ春植物楽しめますね!

2021年4月2日金曜日

雪から出てきたユキツバキ

暖かい日が続いていますね。佐渡の海も穏やかになり、春が来たなーと思う毎日です。ユキツバキを覆っていた雪もすっかり解け、雪圧で押されていた枝や幹も立ち上がりました!

まだしなり気味です。
雪の上に出てしまっていただろう葉は少し茶色かったので、
ユキツバキにとって雪のカバーは大事ですね!
蕾が赤く
少しづつ開花しているようですが、おそらく開花ピークはGW前ごろ。例年並みかと思います。
咲いていた個体
花弁の上がちょっと枯れており
花腐れ病かも!
花腐れ病ともいわれるツバキキンカクチャワンタケに罹患した花やチャワンタケの子実体(キノコ)を探しているのですが(ヤブツバキの花からよく生えています)、ユキツバキからはまだ見つかっていません。M1のHくんが頑張って探索しています。
ミヤマカタバミ
花に甲虫が来ています
フクジュソウ
相変わらず佐渡のは大きい・・・
今年度は4年生のTくんが佐渡と本州の色々な植物の形質の比較を行います!
ミズバショウが見頃でした
相変わらず美しい
オオミスミソウ
小佐渡のエゾエンゴサクの紫タイプ
ブルータイプ
演習林では圧倒的に紫タイプが多いですが
小佐渡はブルーも多いですね
エゾエンゴサク、本州のはオトメエンゴサクともいわれますが、正直、何度見ても良く分かりません。

2021年4月1日木曜日

退職の挨拶

昨日,13年間勤めた新潟大学を退職いたしました.この間,多くの方々に支えられてきました.改めて感謝いたします.どうもありがとうございました.2008年に農学部の佐渡演習林に赴任し,演習林では学生実習を担当し,講義では樹木学を行いました.また,2012年からは,佐渡演習林は文部科学省の教育関係共同利用拠点に認定され,全国や海外の大学から実習生を受け入れてきました.これによって,スタッフや予算が増加し,演習林は大きく変貌を遂げました.2019年には,佐渡の3施設が統合して,佐渡自然共生科学センターが発足し,初代センター長に就任しました.森里海が連携した教育や研究を充実させるとともに,シチズンサイエンスの拠点としての佐渡自然史博物館の設立を目指しています.




本日からは,センターのフェローとして引き続き調査研究に励むとともに,センターや演習林をサポートしていきたいと思いますので,よろしくお願いいたします.

                                  崎尾均