今月は実習シーズンのラストスパート!
毎週次々と、9個の実習が予定されています。
その最初となる育林系実習は、先生や学生合わせて総勢 40名が参加して、5泊6日で林業技術を学ぶする超大型実習。
ほぼ毎日が山での作業となる上に、なたやチェーンソーなど危険な道具も使用するため緊張感のある内容を含みます。
参加した学生さんは大変そうでしたが、その中でも各々楽しみを見出しながら参加している姿が印象的でした。
【1-3日目】
育林系実習の前半3日は、農学部の先生とTAさんが主導する内容でした。
そのため、写真では内容をご紹介出来ませんが悪しからず…。
1日目:佐渡島内の社寺林の照葉樹林を見学
2日目:金北山ブナ林での調査
3日目:演習林内での土壌・植生調査
といった実習を行ったとの事です。
特に2-3日目は強い雨が降る中、野外で植物の測定や穴掘り(土壌調査)が続いてなかなか過酷な内容だったのではないでしょうか。
皆さん、たくましいですね!
【4日目】
ここから演習林担当パートがスタート。
「育林」という名の通り、健全な森林を育てるための技術を身につける内容が続きます。
まずは林内作業に必要な道具、なたの手入れから。
林内での作業を効率的に進めるために、砥石を使って刃を均一に研いでいきます。
まずは本間先生の見本を見てから |
みんな一生懸命シャリシャリ… |
これがしっかり研げた証のバリというひっかかりですよ |
下層の余計な枝を切り落とすことで、まっすぐで節のない材に育てることができるのです。
高さ4-5mのところまではしご一本で登り、両手を離して作業をする場面では見ているこっちが冷や冷や。
…しかし当の本人たちは意外と坦々と?こなしている様子でした。
皆さん、たくましいですね!!
安全ベルトの正しい使い方は重要! |
技官さんのわかりやすい説明で準備は万端 |
しっかり作業して枝を落とせました |
これが使えると、後々役立つ場面が出てくるかも…?
刃は左に回転するので、刈るときも左方向に動くのがコツだそうです |
刈り方に、その人の性格が現れている気もしました |
なたをうまく使えるように練習しながら、周辺の低木などを刈っていきます。
なたの使い方を伝授して |
林内でばっさばっさと切りまくり |
ときには、大量のス○モにひっつかれながら作業を進めました |
ひっつき虫の正体はウシタキソウ? |
周辺にはツルニンジンの花が咲いていました |
スギとヒノキアスナロ(ヒバ)の苗を植えていきます。
植え方が弱いと途中で枯れてしまうため、先生や技官さんに厳しくチェックされ(引っこ抜かれ)やり直すことも。
…私が植えた樹も少しぐらついていましたが…見逃されて?補強してもらいました。
一人4-5本ずつ植えてくださいね |
まるで開拓のような作業風景 |
しっかり育ってくれるかな |
作業自体の最終日は、実際の林業に近い形で森林の手入れをします。
植栽から約30年経過した林でなたやのこぎりで林床低木や広葉樹を除伐をした後、3-4割程度のスギ個体を間伐します。
一日かけての作業のおかげで、雑然としていた林内がすっきりしました。
きっと、たくましさが2倍3倍になったのではないでしょうか!
本日の目標は、全員がチェーンソーを使えるようになって木を切り倒すこと! |
伐採のデモンストレーション |
なたの使い方も慣れてきたかな |
立つのがやっとの斜面でも作業しなければなりません |
雪の影響で幹が曲がりくねっている幹は、倒す方向の見極めが難しい |
倒した樹木を玉切りにする練習もします |
小さいスギや密集したスギも切り倒していきます |
長かった実習もようやく終わり、最後は掃除をして帰宅です。
今回は3年生で数回目の利用という人も多く、最後まできれいに掃除・片づけをしてくれてとても助かりました。
実習の合間、4日目と5日目の夜には佐渡研の学生による研究室紹介や懇親会で交流を深めた様子。
この中から、きっと来年度は佐渡で研究を行う学生も出てくるのでしょう。
佐渡の自然環境や研究室の雰囲気が気に入った方は、ぜひご検討下さいね!!
心配性の私には冷や冷やする場面が多い実習でしたが、みなさん大きな怪我もなく終えられて何よりです。
また別の実習に参加するために、今月中に再度演習林に来る人も多いようでした。
ぜひまた皆さんのお越しをお待ちしていますよ。
【おまけ】
学生の中には、7月の野生動植物生態学実習で菌類に興味を持ってくれた人も出てきてうれしい限り。
今回の実習でも、わずかな時間に目を凝らしてキノコを見つけては持ってきてくれました。
青くすらっと伸びた姿が美しいヒメコンイロイッポンシメジ(?) |
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