1か月が経つのは早いですね。
まだ湿気が多くぐずついた天候ではありますが、今月も菌類調査の週がやってきました。
例年は梅雨が明けて高温+乾燥のため、一度キノコの発生も減少する時期のはずなのですが…
今回は梅雨が終わらない上に気温が低い状態が続き、「梅雨時期に発生する種類」と「初秋に発生する種類」が共に観察され、予想以上に多様性が高い状態になっている印象を受けます。
その中でも、林内で多数観察されたのがこちら。
総勢 22本! |
前々回のブログ記事でもご紹介した、冬虫夏草「カメムシタケ」です。
今年の長梅雨の影響なのか、佐渡で元々多いのかは、まだわかりません。
暗い林床でひっそりと生えていることが多いため、あまり注目されていなかっただけかもしれません。
調査もまだ行程の3分の1しか進んでいませんので、来週さらに標本が増えそうです。
様々な種類のカメムシに寄生するそうですが、よく見るとこのカメムシの中にも違う特徴があるため複数の種類が混ざっていそうです。
(カメムシの種同定はできていません、ごめんなさい)
お尻に大きなツノがあったり |
肩幅がごつかったり |
また、通常はキノコ先端がオレンジ色でぷっくりと膨らむのですが、2個体だけは赤く細長いものが観察されました。
ちょっと変わった形のタイプ |
ちなみに、演習林の宿舎にも毎年カメムシが大量発生しますが、そのカメムシ遺骸と比べても種類は違うようでした。
…カメムシの種類や発生環境に傾向はあるのか?
…カメムシにいつ、どうやって寄生して生活しているのか?
…先端が太くならないものは未成熟なだけ?同じ種類?
気になることはたくさんありますね。
臭いにおいで厄介ものなカメムシですが、カメムシタケはにおいがしませんのでご安心を。
部屋の中で遺骸を掃除するのは少々気持ち悪くて苦手なのですが、なぜかカメムシタケの状態になると気にせず触れてしまいます(笑)
少しかわいいとさえ思えてくる…?
身近な人工林の林道沿いなどで見つかることも多いので、気になる方は探してみてくださいね。