2019年4月23日火曜日

演習林 2019年度 山開き

こんにちは、まつくらです。
4月19-20日は、佐渡自然共生科学センターとしてはじめてとなる演習林の山開きの日でした。

全国各地からは共同利用実習の運営委員の先生方、新潟大学農学部の学部長及び先生方、佐渡島内からは周辺の集落長など、多くの方にご参加いただきました。
佐渡自然共生科学センターの教職員と学生を含めて、総勢 53名もの大所帯です。
実習シーズン外は少人数で静かな演習林ですが、この日はとてもにぎやかでした。


1日目

一般参加の皆さまには、両津港で集合した後に佐渡島内を車で巡りながら演習林の施設までお越しいただきました。
(私は会議で別行動のため、写真は紹介できず残念です)

懇親会の前に、崎尾先生から4月からのセンター化や演習林の歴史、佐渡島の自然について、紹介がありました。

真剣に聞き入ります
そして皆様お待ちかねの懇親会…
お寿司や山菜料理、與左エ門(よざえもん)さんの料理など、佐渡の恵みたっぷりのおいしいご飯がたくさん並びました。
個人的には、ウドの酢味噌和えが絶品でした。
料理に使われた山菜やシイタケは、演習林に所属する学生さん達が、朝から山で収穫してきてくれたのですよ。
にぎやかな懇親会は、夜遅くまで続きました。
おいしい料理にご満悦の先生と学生たち

2日目

メインの山開きの日は、これ以上ないほどにいいお天気!
青空と澄んだ空気の中、車数台に分乗して山へ向かいます。

海に近い演習林の施設周辺はサクラも散り始めの暖かさ。
…とはいえ、山の上はまだ雪が残る冬~初春の頃合です。
皆さん、装備はしっかりと備えています。
山の上はまだ雪がたくさん!除雪してくださった技官さん達に感謝です

出発して1時間ほどで、演習林のシンボルともいえる「大王スギ」に到着です。
実は、私も着任してから直に見るのは初めて。
周りの天然スギと比べても存在感が違います。
幹の太さ、隆々とした枝ぶりは圧巻です
手前に見える2本の曲がったスギは、実は大王スギの枝から根付いたものだそうです
学生たちも大きさにびっくり
周辺には、他にもすごい造形のスギが多く見られます。
これらは雪に枝を押し下げられながらも、強く生き抜いている証なんですね。
マンモスの牙のようです
ただ…花粉が…
山の上はまだ初春=花粉シーズン真っ只中ということに、思い当たりませんでした…
対策もしていなかった私はくしゃみがとまらず、目をあけるのもつらく、早くスギ林から抜け出たいと思ってしまいました。
来年度はちゃんと薬とマスクを用意しておきます。
(崎尾先生はマスクでしっかりガードされていました)


14時過ぎのジェットフォイルに乗る方もいるため、昼前には山を下り早めの解散となりました。
皆さんお疲れさまでした!

残った面々は、演習林の施設に向かう道すがら春植物の観察に立ち寄りました。
私の専門であるキノコも顔を出していて、とても楽しく癒される時間となりました。
(これからこのブログもキノコ率が高くなっていくことをご容赦下さいませ)
メインとなるはずのオオミスミソウは少し少なめでした
スミレ類も多く咲き、林床は華やかです
エゾエンゴサクの淡いブルーはとてもきれい
ウスバサイシン!一人テンションがあがってしまいました
不思議な形?クロコップタケというキノコの仲間です
ご参加いただいた皆さま、2日間ありがとうございました!


山開きの後は、一人夕焼けの海岸を走り、遊びながら帰りました。
佐渡は海と山の距離が近くて、本当にきれいなところですね。
夕焼けに染まる湾。地名はまだ把握していません…

2019年4月21日日曜日

今年も佐渡トキマラソン2019!

今日はトキマラソンです。今年も崎尾先生がフルマラソンエントリー。天気は曇りで風もほとんどなく、絶好のマラソン日和です。
9時半からスタート!
11時、折り返し地点の市役所に!
給水所を経て折り返しました!
とても良いペースではないでしょうか!!
頑張ってくださーい!
 ただ今も走り続けている時間かと思います。
給水所ではスイーツも食べられるそうです。
金北山、まだ雪をかぶっています。
今年は少雪ですが、春先が気温が低く、雪解けは思ったよりゆっくり
こちらは19日に開通した大佐渡スカイラインで撮影
だいぶ雪もなくなっております。
昨日は山開きでした。その様子は後日アップいたします!

2019年4月8日月曜日

佐渡自然共生科学センター 開所式

はじめまして、4月から新たに共同利用実習の担当として着任しました、Mこと「まつくら」です。
これからブログ更新に勤しみますので、どうぞよろしくお願いします。


さて4月5日は、新年度からスタートした「佐渡自然共生科学センター」の開所式が行われました。

佐渡市トキ交流会館で行われた式には、新潟大学の高橋学長や三浦佐渡市長をはじめ、ご来賓やセンター関係職員、報道関係の方々が集まりました。

センター長となられた崎尾先生のご挨拶
会館入り口の横には看板が新設され、除幕式と記念撮影も行われました
看板には、演習林で切り出されたヒノキアスナロの材が使用されているそうですよ

看板裏の上部には「演習林」の文字

新体制となった佐渡演習林、今年度もよろしくお願いいたします!



2019年4月6日土曜日

ソメイヨシノ咲きました!

4月4日、演習林事務所にあるソメイヨシノ開花宣言です。
ソメイヨシノ、来週末くらいが見ごろ?
 新しく特任助教のMさんが着任しました!さっそく春植物観察へ。オオミスミソウの花色多型にびっくりしていました。
足元はカタクリだらけ
オオミスミソウだらけ
エンレイソウも
葉が幅広くてぼったりしている佐渡タイプ
昨日4月5日は佐渡自然共生科学センターの開所式もありました。今年度もどうぞよろしくお願いいたします!

2019年4月1日月曜日

佐渡自然共生科学センター発足

新潟大学佐渡自然共生科学センターは,佐渡島の自然を科学する総合的な教育・研究センターとして本日発足しました.これまでの農学部附属フィールド科学教育研究センター佐渡ステーション(演習林)は,施設名は演習林(森林領域)となります.

 佐渡島は森里海が近接し,河川をとおしたこれらの流域研究や教育を行うには最適の場所です.また,サドガエルやサドナデシコナマコなどの新種が記載されるとともに絶滅危惧種が多く分布するなど生物多様性の高いことでも知られています.演習林のスギ天然林は江戸時代から「お林」として保護されており,数百年の樹齢を持った森林が広がっています.また,大佐渡山地では林間放牧が行われていたために半自然草原が分布しています.里山は薪炭林として長年使われ,水田などの生態系とモザイク景観を維持しています.海洋は暖流と寒流の影響で多くの海産生物が生息しています.このように佐渡島は自然環境の中での生物多様性が高いだけではなく,歴史的に人間との関わりの中でも多様性が維持されてきました.

 佐渡島にはこれまで,農学部附属フィールド科学教育研究センター佐渡ステーション(演習林),朱鷺・自然再生学研究センターそして理学部附属臨海実験所の3つの新潟大学の施設がありましたが,それが一つになって教育・研究そして地域貢献,国際交流を推進します.新センターは森林・里山・海洋領域部門からなり,これまでの3つの施設がそれぞれ担当します.3施設で佐渡島の豊かな自然環境を生かした教育・研究・地域貢献・国際交流を行うのみならず,河川で繋がる森里海の自然や,社会・歴史などとの複合領域の研究を追求します.教育に関しては,農学部と理学部のフィールド科学人材育成プログラムの講義や実習を担当するとともに,文科省教育関係共同利用拠点の演習林と臨海実験所を中心として,新潟大学の学生のみならず全国の大学からのフィールド教育を受け入れます.また,海外の大学からの学生の実習を受け入れ,共同研究の実施や協定の締結を目指します.地域貢献では地元の佐渡市と連携して,世界農業遺産やジオパーク,トキ関連のツーリズムに関するガイド教育の取り組みを支援するなど,SDGsの達成を目指したシチズン・サイエンスを展開していきます.

 新たなセンターの活動を円滑に進めていくためにも,大学関係者や市民の方々のご支援をよろしくお願いいたします.
                 センター長(兼 森林領域長) 崎尾均