2013年5月31日金曜日

5/27-31東邦大学生物学科野外生態学実習

5/27(月)-31(金)の4泊5日で、東邦大学生物学の科野外生態学実習を行ないました。テーマは「森川海をつなぐ河川生態系_水生昆虫の流呈分布とそれを規定する環境要因」の解明です。場所は流路長や人工物の影響、標高差などの異なる大倉川と梅津川です。同時に、信州大学の東城先生、学生さんにお越しいただき、水生昆虫調査についてのさまざまなアドバイスを頂きました。東邦大16名、信州大5名、その他6名の教員で、フィールドからデータ解析、発表資料作成まで、みっちり実習を行いました!
大倉川中流の調査
大倉川下流の調査
水温を計っています(梅津川)
藻類のバイオマスを調べます
データをまとめ、Rソフトを使って統計解析
毎日おいしいご飯を頂きました!
ゆで卵には学生さんを労う温かいコメントつき
第6回佐渡ゼミ:東邦大学長谷川先生
第7回佐渡ゼミ:信州大の東城先生
実習の朝に演習林の前の浜に出ると、
スナビキソウの蜜を吸いに来るアサギマダラが観察できました。
最終日は成果発表。前日は(当日は)
早朝近くまで頑張っていました。
東邦大の皆さま、信州大の皆さま、お疲れ様でした。このような共同利用実習を通じて、佐渡の生物の研究が一歩づつ進めばと思っております。今回の実習は、実施側もいろいろと勉強になった実習でした。また、是非佐渡へお越しいただければうれしいです。

2013年5月30日木曜日

佐渡ゼミは今日の19時半からです!

先日ご案内した通り、本日19時半から東邦大学の長谷川雅美教授による「フォッサマグナ域の生物」に関する講演があります。ご参集いただければうれしいです。(詳しくは下のブログ)

2013年5月27日月曜日

第6回佐渡ゼミ(5/27本日→5/30)の変更

第6回佐渡ゼミ(5/27本日→5/30)の日にち変更のご案内です!!

今日19:30より予定しておりました佐渡ゼミ、長谷川雅美先生の講演ですが、
急きょ、所用が入り、30日(木)19:30からに変更することになりました。
参加を予定されていた皆様には、急な連絡になり、大変申し訳ありません。

本日は佐渡ステーション(演習林)の阿部が
19:30から島の生物学について30分程度お話しします。

よろしくお願いいたします。

●第6回佐渡ゼミ(30日に変更しました)

5/30(木) 19:30-(40分ほど) 場所:佐渡ステーション(小田94-2)
「フォッサマグナ域の生物_伊豆半島と伊豆諸島に注目して」 
東邦大学 長谷川 雅美 教授
要旨:むかしむかしのこと。島であった伊豆半島では、移入できた生き物たちが、島の環境に合わせて生活していた。やがて、島は本州にぶつかり、本州の生き物たちと出会った・・・
そして、現在ではどのような生態系が出来上がっているのだろうか?島の時代の痕跡は残っているのだろうか?

2013年5月25日土曜日

ニホンジカの影響

5月の上旬に埼玉県の奥秩父に調査に行った時の写真です。ニホンジカの森林に与える影響は非常に大きく、林床植生の被食はおろか、樹木の幹剥ぎ、土壌流亡など深刻な問題になっています。20数年前は、林床にはシダ類がびっしりと生えており、現在の新潟大学演習林のようでした(ボス)。

幹を剥がれたウラジロモミ

林床の植生が消え、土壌の流亡が生じている。

ニホンジカの好まないハシリドコロ、コバイケイソウ、サンヨウブシなどの毒をもった植物が分布を拡大しつつある。

ニホンジカに繰り返し食べられてこぶ状になったチドリノキ

2013年5月24日金曜日

ブログで樹木学

草本植物だけでなく、樹木も花盛りです。「樹に咲く花」はふだんはそれほど目立ちません。葉の展開前や展開と同時に咲く花が多いので、あまり一目につかないからです。標高の高いところでは、これから多くの樹木が花を咲かせますので観察して見て下さい。双眼鏡が以外と効果を発揮します。下の植物は最近、佐渡島で撮影したものです。すべてわかれば、樹木の同定もなかなかの腕前ですね。挑戦してみて下さい。あえて、樹種名は書きません(ボス)。








2013年5月23日木曜日

第8回(5/31, 18:10〜) 佐渡ゼミのご案内!

 皆さま、またまた佐渡ゼミのご案内です。今回も一般の方を対象にしていますので、お時間がございましたら、佐渡ステーションへお越し下さい。

第8回佐渡ゼミ(開催場所:佐渡ステーション)
5月31日18時10分〜(40分ほど)
「生態学的視点から見た "稲田養魚"」大阪産業大学 鶴田哲也
*同日は、10時30分からも第7回佐渡ゼミがありますのでお間違いないよう、ご注意下さい。

また、17:45から佐渡演習林の案内もありますので、こちらも聞いていただければ幸いです。

佐渡ゼミ後、バーベーキューをしますので、参加をご希望される方は、ご自身の飲み物食べ物(焼く物)をご持参ください。

2013年5月19日日曜日

里の花

そろそろカウント数も「10000」かと思いましたが、残念、「10001」でした。
住宅地付近の花です。
オオジシバリとムラサキサギゴケ
キュウリグサ(よく見るととてもきれいなブルーの花です)
チゴユリ(小さいユリなので「稚児」)
ヒメスミレ(人里のスミレ)
ツルニチニチソウ(外来種)
センボンヤリ
ツボスミレ
ウラシマソウ 
ほかにもカラスノエンドウ、コバンソウ、コウライテンナンショウ、シロイヌナズナ、ウマノアシガタ、ヒメオドリコソウなど・・・樹木では、フジ、アオギリ、ウワミズサクラも咲いていました。

2013年5月17日金曜日

ハマナス咲きました!

バラ科バラ属のハマナス(Rosa rugosa)が咲きました。夏まで咲き続けるので、もう春も終わりかと寂しい気分にもなります。いえいえ、今は初夏の花も春の花も見ることができる、贅沢な季節です!ハマナスは、北海道に多く生育し、日本海側では鳥取より北の海岸にあるようですが、自生しているものはもう少ないそうです。佐渡は自生しています(植えられたものもありますが)。
ハマナス
海岸では、ハマダイコン、ハマハタザオが最盛期です!イワユリ、トビシマカンゾウ、スナビキソウ、ハマエンドウ、ハマヒルガオも、もうすぐ咲き始めますね。実習も今月末から、始まります!忙しくなります!!

第6回5/27、第7回5/31佐渡ゼミのご案内!

今年2013年も続々と佐渡ゼミを開催いたします。一般の方を対象にしていますので、お時間がありますかたは、ぜひ佐渡ステーションへお越しください。

5/27(月) 19:30-(40分ほど)  第6回佐渡ゼミ (場所:佐渡ステーション)
「フォッサマグナ域の生物_伊豆半島と伊豆諸島に注目して」 東邦大学 長谷川 雅美 教授
要旨:むかしむかしのこと。島であった伊豆半島では、移入できた生き物たちが、島の環境に合わせて生活していた。やがて、島は本州にぶつかり、本州の生き物たちと出会った・・・そして、現在ではどのような生態系が出来上がっているのだろうか?島の時代の痕跡は残っているのだろうか?
歴史的背景に注目した島嶼および伊豆半島の生態系についてお話しいたします。
※19:00から佐渡演習林の案内もありますので合わせお聞きいただければ幸いです。

5/31(金) 10:30-(40分ほど) 第7回佐渡ゼミ (場所:佐渡ステーション)
「水生昆虫の流程分布と遺伝的構造 ~スペシャリストとジェネラリストを比較して~」 信州大学 東城幸治 准教授
要旨:河川に生息する水生昆虫類は、一つの河川内でも上流・中流・下流域では異なる群集構造がみられます。種レベルでは、上流域に多くみられる種、下流域に多くみられる種といったように、それぞれの種によって適したハビタットに違いがあるために、種レベルでの異なる流程分布が生じます。また、特殊なハビタットに限定して生息するような、適応できる分布範囲が狭い種(スペシャリスト種)や比較的広域に分布できる種(ジェネラリスト種)などもみられますが、このような生息できる流程スケールの規模が異なることは、集団サイズや、集団の連続性や分断化にも大きく影響しますので、遺伝子流動スケールも対照的となります。水生昆虫類における具体的な事例を紹介しながらお話したいと思います。*時間が許せば、分子系統地理学的な内容にも簡単に触れてみたいと思います。
※9:30から東邦大学理学部3年生による「水生昆虫の流呈分布とそれを規定する要因」を解析した実習の成果発表があります。合わせてご参加いただければ幸いです。

2013年5月13日月曜日

早春のキノコと・・・

今日はとても暑い日でした。雪解けも大分進んだため、ブナ林で、雪解け後に落葉を掻き分けると見つかるキノコを探してきました。ブナの殻斗につくブナノシロヒナノチャワンタケです。
ブナノシロヒナノチャワンタケ
山頂部はアマナとカタクリの競演です。アマナは、佐渡では風衝地や放牧地で多く見られます。
アマナ(属名もAmana、漢字は甘菜)
まだ早春の植物は見られますが、森林の樹木は大分、展葉しています。そろそろ樹木の花の季節になります。夏鳥もご到着しています。ツツドリやクロツグミ、キビタキ、オオルリ、アカショウビンも来ていました。

2013年5月11日土曜日

JST実習「春植物」

今日は曇りときどき雨のなか、春植物の実習でした。
雨だからこその!、閉じたカタクリはこちら↓
葉の上の水滴もきれいです
「はいはい、今日は店じまいだよ」、とばかりに、皆、かわいらしく花弁を閉じていました。

今日出てきた花を、思い出した順に並べてみます。
オドリコソウ、カントウタンポポ、ヤマナシ、オオタチツボスミレ、コンロンソウ、クルマバソウ、コウライテンナンショウ、ムラサキケマン、カキドオシ、ツボスミレ、タチツボスミレ、コチャルメルソウ、クマガイソウ(つぼみ)、オオアマドコロ、ホウチャクソウ、エンレイソウ、ミヤマキケマン、ミヤマカタバミ、アケビ、ユリワサビ、ヒトリシズカ、ニリンソウ、モミジイチゴ、ネコノメソウsp、ミヤマハコベ、ウシハコベ、ヤマトグサ、アオキ、スミレサイシン、キクザキイチゲ、オオイワカガミ、オオカメノキ、ヤマザクラ、キブシ、アラゲヒョウタンボク、エゾエンゴサク、フキ、カンスゲ、ウスバサイシン、ナガハシスミレ、タムシバ、シラネアオイ、ナニワズ、カタクリ、ショウジョウバカマ、オオミスミソウ、ミヤマシキミ(つぼみ)、キジムシロ
抜け落ち、繰り返しもあるかもしれませんが・・・

2013年5月8日水曜日

崎尾均教授、第16回尾瀬賞を受賞!!

佐渡研究室のボスこと、崎尾均教授が第16回尾瀬賞を受賞いたしました!!

「荒川流域の水辺林の生態と管理に関する研究」
崎尾 均  氏  新潟大学農学部附属フィールド科学教育研究センター佐渡ステーション 教授

尾瀬賞は財団法人尾瀬保護財団による、湿原を対象とした学術的・学際的研究を奨励する賞です。以下、尾瀬保護財団「尾瀬賞」のページをご覧ください。
http://www.oze-fnd.or.jp/main/banner/oze_prize/oze_prize1.html

6月11日(火)全国町村会館ホール(〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-35)にて
15:30~16:00 授賞式
16:00~17:30  記念講演
があります。お近くの方は、是非お越し下さい。

2013年5月3日金曜日

トキ

ユキツバキ調査の途中で・・・
にっぽにあ・にっぽん
水位も低いので、「しろ」の中に入って、なにやら食べています。肉眼では分かりませんでしたが、20倍のコンパクトカメラで写すと、足環も写っています。

2013年5月2日木曜日

佐渡の春植物2013_part 6

春もぐんぐんと進んでおりますが、標高差のある佐渡では、早春から中盤の春植物(など)が山登りをする過程で、ほぼ見ることができます。
ヒトリシズカ(よく見ると、1本にたくさんの花。穂状花序)
オオアマドコロ(もうすぐで花も咲きますね)
エゾエンゴサク(上は演習林、下は小佐渡)
花色の変異が多いですが、演習林は紫タイプがほとんどです。
ニシキゴロモ
シラネアオイ
オオイワカガミ(はじめは葉が赤いのです)
オオカメノキ
タムシバ(コブシより花弁がだらーんとしてます)
ミヤマカタバミ
ここからはスミレにお付き合いください。

マキノスミレ(葉裏はシハイスミレのようですが、振る舞いはマキノにみえます)
ナガハシスミレ(細長い距が特徴。多雪地のスミレ)
オトメスミレと呼ばれるタチツボスミレの白色型(距も白いのはシロバナタチツボ・・・)
いわくつきのミヤマスミレ類
上の写真は判断がつきません。花柄に毛 、葉柄に翼なし、葉はよく見ると毛があり、葉の形はコスミレ、側弁基部にも薄めの毛、距はほぼ毛なしで、細長い。子房に毛なし。そして、場所的にはアカネスミレとされているようですが、アカネスミレには子房に毛があります。ノジスミレ、オカスミレ(アカネの無毛型)、コスミレなど、近縁の種の形質を当てはめても、どれも決め手に欠ける謎のスミレです。3回通って判断した結果、コスミレもしくはコスミレとなにかの交雑種なのではないかと思っています。4回目でまた迷うかもしれませんが・・・どうでしょうか?
以下、動物の様子も・・・
ウソ最近、多く見かけます。
アカハラ、センダイムシクイ、ヤブサメ、ミソサザイ、オオルリらしき声も聞こえました。
タヌキのため糞(雪解けの登山道にはこんなものもあります)
金北山で・・・(放牧、始まったんですね)