2013年10月20日日曜日

奥秩父の渓畔林

調査で奥秩父の渓畔林を訪れました。シオジ、サワグルミ、カツラなどが優占しています。この渓流にはイワナが生息しています。

霧が発生しており、幻想的な風景でした。おいしい水です。

茶色の葉はブナですが、他の5枚のハート形の樹種は何でしょうか。左右の大きな葉の樹種は佐渡島には分布していないと思います。すべて解れば樹木学合格間違いなしです。昨年の秋は、10種類くらいのカエデの葉を並べました。それも見て下さい。

調査はこのような急な斜面で行いました。右上にはカツラの大きな株が見えます。

数日前の台風の雨の影響で、山腹からは水が吹き出しています。

ニホンジカによって樹皮をはぎ取られたチドリノキです。林床には全く植生が見られません。

上の木の枝です。多くの葉は、茶色く枯れており、種子が大量に付いていました。枯れる前に、花を咲かせて種子を付けたのでしょうか。

民宿の夕食にはシカ鍋が出ました。
                                  ボス






2013年10月17日木曜日

植生学会第18回大会

植生学会第18回大会が10月12−14日に仙台市で開催されました。新潟大学からは、中田先生と宮島さんとボスが参加しました。


植生学会のポスター発表では佐渡研究室の宮島さんが発表を行い、多くの聴衆を引きつけていました。「渡島における林間放牧が植生に与えた影響」という題名です。コアタイムの間、ひっきりなしに説明し続けていました。ご苦労様でした。ぜひ、論文に仕上げて下さい。

懇親会には、仙台名物の牛タンが出ました。

翌日のエクスカーションでは、3.11の津波によって破壊されたクロマツ林を見てきました。

クロマツ林に混植された外来樹種ハリエンジュ(ニセアカシア)が光環境の改善によって一斉に根萌芽を発生させ、薮のようになっていました。クロマツの実生も数多く発生していましたが、ハリエンジュの方が成長速度が速いために、一時はハリエンジュ林が形成されると思います。

東北森林管理局によってクロマツの植林が行われていました。クロマツの遺伝子は全国で変異がほとんどないということで、九州からも苗木が購入されていました。

防風柵によじ上って植栽状況を見る参加者。

多くのボランティア団体が参加して植林していました。すのこによる防風を施しています。

これは常緑広葉樹の密植です。タブノキ、トベラ、カシ類、ヤブツバキなどがところ狭しと植えられていました。各団体にはその道のブレインが付いているようです。

破壊された防波堤の復旧工事が行われており、仙台市周辺だけで、30数キロの工事が予定されています。

海岸にはハマニガナの美しい花が咲いていました。自然は徐々に再生しているようです。

来年の19回大会は新潟大学が朱鷺メッセを会場として開催します。


2013年10月4日金曜日

佐渡のヘビ

佐渡島に生息している爬虫類は、イシガメ、クサガメ、ニホントカゲ、カナヘビ、ヘビは、シマヘビ、アオダイショウ、マムシ、ヤマカガシ、ヒバカリ、シロマダラ、そして下記の写真のジムグリです。
複雑な巻きをして、お亡くなりでした。
 レアなシロマダラも夕方に見たことがあるのですが、実はジムグリ(死体ですが)は初めて見ました。これでヘビは全部見ることが出来ました。2つ、鳥(?)についばまれている跡がありますが、何故だか持っていくのをやめたんでしょうね。ジムグリ、毒は持っておらず、おとなしいヘビです。赤色がとてもきれいなヘビです。

それでも、ヘビが嫌い!という人もいると思いますので、最後に花と空を。
今は、ヤマハッカがたくさん咲いております
秋は空がきれいです

2013年10月2日水曜日

JPR, Best Paper Award 2013 授賞式

 佐渡研のボスこと、崎尾教授が第16回尾瀬賞に引き続き、 Journal of Plant Research (JPR) のBest Paper Award 2013 を受賞しました!!

 Best Paper Award 2013は、2012年発行のJPR誌に掲載された原著論文から、Editorial boardメンバーによる2回の投票、そしてその結果に基づく編集委員会での審議の結果、選ばれました。

ー受賞論文ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
The advancing timberline on Mt. Fuji: natural recovery or climate change? 
 Hitoshi Sakio and Takehiro Masuzawa (2012) J. Plant Res. 125: 539–546

 富士山森林限界の動態を21年間調査した結果、森林限界が急速に上昇していたことを、パッチを構成する樹種の分析から明らかにした論文です。森林限界上昇の原因について、噴火後の植生の自然回復のほかに気候変動の影響を指摘しており、今後も継続した研究が期待されます。

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授賞式は、日本植物学会大会で行われました。

賞状を受け取るボス
副賞のトロフィー、台座には受賞した論文タイトル等が刻まれています。
研究室で賞状とトロフィーをお披露目!
ボス、おめでとうございます!!