2022年10月26日水曜日

紅葉の金北山とトキ

 すっかり山が赤くなりました。稲刈り後の田んぼにはトキの群れ・・・天高く朱鷺肥ゆる秋




2022年10月25日火曜日

育林・生態系管理代替実習(10/21-24)

 今年最後の?実習(少なくとも学内実習は)、育林・生態系管理実習の代替実習です。秋も深まり、紅葉の中の実習でした。
まずは道具の手入れ
ナタ研ぎから

人工林の見学をします
50-60年ほど経った
演習林の人工林
山の上に移動して、間伐実習のサイトへ
間伐の前に、除伐を行います
だんだんナタの使い方に慣れてきて
太い木もナタでスパッと

間伐の前に玉切り
チェーンソーの使い方を学びます

いざ、間伐

おおー

最後に枝打ちをします
また移動して、植栽エリアへ
すっかり秋の演習林

今回は人数が少ないので
山採りのスギ苗を植えました
みなさん、寒い中お疲れさまでした!我々もシーズン終了、おつかれ!

2022年10月21日金曜日

サドガエル引っ越し大作戦2022

10月18日に佐渡センターの里山領域と新潟県とが共同で企画した「サドガエル引っ越し大作戦2022」が実施され、少しだけお手伝いに行ってきました。

サドガエルは佐渡島の固有種で環境省レッドリストの絶滅危惧種ⅠB類に指定されている貴重なカエルです。

ツチガエルとよく似ていますがお腹が黄色いことや「ギューゥ、ギューウ」という鳴き声などいくつか区別するポイントが有ります。

今回のミッションは圃場整備予定の水田で捕獲したサドガエルを近くの安全な住み替え引っ越しさせることです。

地元の小中学校や一般の方など大勢の方が参加していました。




小中学生のイベントで計91個体、一般参加者の捕獲個体を合わせると100個体以上のサドガエルを引っ越しさせることができました。

今後も圃場整備が始まるまでの間、定期的にサドガエルの引っ越しを進めていくそうです。

佐渡島の里地周辺では日々様々な変化が起こっていますが、地元の方々の地道な努力によって豊かな自然環境が維持されています。

私もこうした活動の手助けとなるデータを示せるよう調査・研究に励んでいきたいと思いました。

2022年10月20日木曜日

生態系管理演習及び実習(10/14-16)

佐渡研のKです。

101416日までの日程で生態系管理実習がありました。

学部3年生がメインで農学部のフィールドコース、流域コースの方々が参加しました。

本実習は佐渡市新穂潟上の林をフィールドに行われました。実習の目的は放棄された二次林を利用し、トキのねぐらを造成することです。

実習初日から天気に恵まれ、早速実習地の二次林に向かいました。

初日の内容は班ごとに担当した区画の樹種や樹高、樹木の周囲長を測定し、林がどのような特徴であるかを調べます。


班メンバーの知識を振り絞って樹種の同定を行います。まだまだわからないことも多い様子でしたが楽しく作業を行ってくれています。

夕方には次の日に伐採で用いるナタを研ぐ作業も行いました。集中していますね。

二日目は調査した林の特徴を考慮し、班ごとに伐採する樹木、トキのねぐらのために残す樹木を選定し、伐採作業に取り掛かりました。チェーンソーやナタを使うため、先生や技官さんに使い方を丁寧に教えてもらい、いざ実践!!!


初めて使うとは思えないほど上手に木を切ることができていました。

最後の追い込みです。理想の林になるまであともう少し!!

三日目は最後の仕上げ作業を行い無事終了しました!

実習生はトキのねぐらのために納得のいく林が造成できたようです。また今後の課題を考える学生さんも多く見え、実習を通して自然再生事業のおもしろさを学んでいただけたようです。

最後は全員で集合写真撮影!皆さんお疲れさまでした!

2022年10月10日月曜日

2022公開林間実習(10/1)

 新潟大学演習林は、一般公開していません。大学等の実習以外での入林は、佐渡エコツアーガイド協会のエコツアー(エコツアーガイドの認定を受けたガイドさんの案内)か、年に一度の公開林間実習のみです。

さて、その待ちに待った公開林間実習がやって来ました!天気にも恵まれ、天然スギ林トレッキングにはちょうど良い気候の中、秋の演習秋を満喫できました。
まずは梶本教授による人工スギ林の説明
天然スギの見学の前に、人工林のスギの形や管理についての話がありました

さて問題です。こちらのスギは人工林でしょうか、天然林でしょうか?
答え:天然スギです
スギは、天然でも人工でも、上は三角形にとんがりますね
(風が強いところでは片側にしか枝がつかない直角三角形っぽい形になります)

天然スギトレッキング
大王スギの前で、天然スギ林の説明です

天然スギは風や雪の影響を受けるので
形が彫刻のように変化しています
(こちらは雪の影響)

金剛杉
こちらも胸高直径が大きなスギです。
2-3mくらいで枝分かれしているので、人が雪上伐採をした可能性もあります

最後に風衝地見学
午後になり、ちょうど霧が出来始めました

風衝地のモウセンゴケ
年に一度の一般公開(林間実習)、楽しめましたでしょうか?
学生さん、新潟大学に進学すると、演習林に来られる可能性も高くなりますよ!コースによっては演習林で研究も出来ます。ぜひお待ちしております!

2022年10月6日木曜日

大阪教育大学野外植物実習(9/27-30)

927~30日の日程で大阪教育大学の野外植物実習がありました。

今回は計13名の学生が参加してくれました。

初日は演習林到着後にオリエンテーションと佐渡の自然環境に関する講義を行いました。

皆さん長旅の後でしたが熱心に講義に耳を傾けていました。

2日目はいよいよ演習林へ向かいます。

演習林内の人工林で毎木調査と植生調査の方法について学びました。




続いて大様の小径のトレッキングです。



最後は風衝地を散策しこの日は下山となりました。

下山後は翌日に予定されている里地見学に向けて佐渡の里山環境に関する講義を行いました。

3日目はドンデン高原と小佐渡周辺の里山で野生のトキの観察を行いました。



里地はカメラの充電が切れてしまい残念ながらトキを写真に収めることができませんでしたorz

この日は気温が高すぎたのかなかなか野生のトキを発見することができなかったのですがそれでも2回ほど採餌するトキの姿を観察することができました。

ドンデン高原にて

2022年10月5日水曜日

森林計画学会夏季セミナー(9/21-23)

92123日にかけて森林計画学会夏季セミナーが実施されました。

今回は学会員の研究者と学生を合わせた計8名が参加し、佐渡演習林の天然スギ林の見学や小佐渡周辺の里山の見学を行いました。

初日の夜には森林計画学会の勉強会(佐渡ゼミ)を行いました。

勉強会では以下の題目で発表が行われ対面とオンラインを合わせて計18名が参加しました。

セッション1:佐渡の森林と森林研究        

梶本卓也(新潟大佐渡自然共生科学センター演習林)

小柳正彦(新潟県佐渡地域振興局)

「佐渡島の森林、林業の概要及び佐渡演習林の紹介」

村上拓彦(新潟大農)

「トキの営巣適地モデルと演習林GIS

セッション2:バイオマス利用のための森林管理

當山啓介(東大千葉演)

「千葉県におけるNEDO事業:ユーカリ等のエネルギー林業の試行」

髙橋正義(森林総研)

「ヤナギを用いた木質バイオマス林業普及のための課題」

普段と異なる研究分野の話がたくさん聞けて大変勉強になりました。

2日目は演習林の見学を行いました。

見学では演習林内のスギ人工林、ヒバ林、スギ天然林、風衝地をめぐりました。



3日目は小佐渡周辺でトキ関連施設(ビオトープ群)の見学を行いました。

最初に訪れた広野開田ではビオトープ整備の会長さんが解説をしてくれました。


広野開田にて

その後は天王川周辺のビオトープとトキテラスを見学しました。

野生のトキもしっかり見ることができました。

みなさま佐渡の林業や自然に興味も持っていただけたようで大変良かったです。

この度はセミナーにご一緒させていただきありがとうございました。

2022年10月4日火曜日

フィールドワーカーのためのリスクマネジメント実習(9/5-8、9/12-15)

958日と91215日の2回に分けて新潟大学農学部のフィールドワーカーのためのリスクマネジメント実習が実施されました。

今回は自分が担当した91314日の登山とロープワークについてその様子を紹介します。

まずは2日目の登山です。

今回の実習では登山ルートをいつものコースから金北山に変更して行いました。


登山の道中では簡単な植生調査も実施しました。

お昼休憩に記念撮影するH

この後だんだんと傾斜が厳しくなり写真を撮影している余裕もないくらい疲弊したのですが何とか頂上まで到達することができました。

3日目の午前中はフィールド調査における車の安全管理について学びました。

タイヤのパンク、バッテリー上がりなどフィールド調査で起こりやすい車のトラブルについてその対応を学びました。

午後からはいよいよロープワークです。

今年はザイルを使った崖の上り下りと木登りを行いました。


最初は怖がっていた学生もいましたが慣れてくると段々と楽しくなってくるのか、待ち時間を利用して木登りを繰り返す学生もいました。

実習を担当する側としては今年も大きな事故が無く無事終わることができてほっとしました。