2012年3月9日金曜日

コロラド川河畔林調査 第2報

3月7日にラスベガスを出発し、8日までコロラド川本流の河畔林の植生を見て歩きました。まず、ネバダ州からアリゾナ州へと東に向かって車を走らせました。その途中は乾燥した砂漠で年降水量が100mm程度です。草本のパッチが広がっており、高木は存在しません。

砂漠の中にひときわ大きなサボテンの一種

その後、進路を北に取り、長年の河川の浸食によってコロラド高原が浸食されて形成されたグランドキャニオンに向かいました。その途中では、標高の上昇とともにPonderosa Pine、Pinyon Pine、Juniperの森林が現れ、ミュールジカも頻繁に見られるようになりました。標高2000m近くになると積雪が見られ、天候も悪化し雪が降り始めました。


渓谷の下にはPoplusやSalixで形成された河畔林がはっきりと見られました。河畔以外には高木はほとんど見られませんでした。



コロラド川支流には、中国原産のTamarisksが優占しており、在来種のPopulusやSalixは全く見られませんでした。
 コロラド川支流に分布を拡大したTamarisks

Tamarisksの調査

コロラド川本流にかかる橋梁

上流域では写真に白く見えるPopulusの分布が認められましたが外来種のTamarisksの侵入もかなり見られました。今回はフーバーダムの上流域でしたが、この上流にも大規模ダムが建設されており、これらのダムによる河川撹乱の動態が変化したために在来種が減少し、外来種の侵入が加速してきたと見られています。(ボス) 

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