2022年12月4日日曜日

日本自然環境専門学校の佐渡実習がありました(11/26-27)

佐渡研に仮配属となりました、学部3年のAです。

11月26-27日に日本自然環境専門学校の佐渡実習があり、専門学校から指村先生と3名の学生さんが参加されました。

講師は新潟大学フェローの崎尾均先生です。

2日間かけて、大佐渡の自然をじっくり見て周りました。

この実習に私も参加させていただきました。

早朝のフェリーに乗船、朝焼けが見れました


1日目は新潟大学の演習林を巡りました。

沢沿いで攪乱に適応してできたサワグルミ林、古く牛を放牧していた名残のススキ原、年中風が吹きつけることでてきる尾根沿いの草地、

様々な風景とそれを構成する植物について、その成立の理由について考えながら、進んでいきました。

大倉シラバから両津港方面

目玉は天然スギです。

不思議な樹形の巨大なスギが、尾根のいたるところで見れました。


あがりこ樹形のスギ

スギ Cryptomeria japonica var. radicans
複雑な樹形、どこまでが1個体?

年中風が強い場所では、樹木が育たず草地になっています。

この日も風が強く、車がかなり揺れました。

演習林の風衝地

2日目は大佐渡を半周しました。

演習林を出発し、まずは大野亀です。

初夏にはトビシマカンゾウが綺麗に咲き乱れるところですが、冬も近いためススキ原になっています。

大野亀 ススキ Miscanthus sinensis
アートができていました

次に、社寺林を見て回りました。

石油やガスが使われるようになる前は、人々は木を伐って燃料や用材として利用していました。つまりは、現在私たちが見ている林は、人の手が入った二次林だと考えられます。一方、社寺林の木は社寺のものなので、勝手に伐ることは普通許されません。このような場所には古い植生が残っていると考えられます。

1日目に見た天然杉も、過去にあの地域が御林として管理されていた経緯から、伐られずに残ったものと考えられます。


大佐渡の北側に位置する熊野神社の社叢林に行きました。ここはタブノキの林でした。佐渡にはいくつかタブノキ林が成立していますが、この場所が最も北側です。

タブノキ Machilus thunberii
右側、枝がくねくねしている

国仲平野に戻り、安養寺のブナ林、堂林観音のモミ林を見に行きました。

安養寺の裏の林には、小さな面積にブナ林が成立しています。

現在、お寺の周辺には田んぼが広がっていますが、人の手が入る前はブナ林があったのでしょうか。

安養寺のブナ Fagus crenata
写真奥、葉が茶色く色づいている

 

専門学校のみなさんは
古い建築物にも興味津々でした

大佐渡の自然を堪能した二日間でした。

崎尾先生、専門学校のみなさん、ありがとうございました。

植物が芽吹くころ、また佐渡の色々なところを見て回りたいです。

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