2024年3月18日月曜日

日本生態学会【3/19自由集会W10】日本から発信する島嶼生物学5-dispersal ecologyー

 明日は【3/19自由集会W10】日本から発信する島嶼生物学5-dispersal ecologyーという自由集会を開催します。「5」ということで、5回目です。そして、自由集会のメイン企画者である、島嶼生物学と鳥を軸とした研究をしている安藤温子さんが宮路賞を受賞されました。島、熱いですよ!
安藤さん、受賞おめでとうございます!

明日の集会のラインナップです。
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日本から発信する島嶼生物学5-dispersal ecologyー
自由集会 W10  3月19日 16:30-18:00 Room B

演題
1.地下生菌はいかにして海洋島へ分布を広げるのか—伊豆・小笠原諸島における研究から *折原貴道(神奈川県博)ほか
2.海鳥の巣はタネの空港?~付着散布は巣から始まる~ *水越かのん(筑波大学)ほか
3.植物における分散能力の変化: 海洋島進出は分散能力の低下をもたらすか? *村上将希ほか
4.クサトベラの種子散布に関する果実二型が遺伝子流動に与える影響 *栄村奈緒子ほか
 Univ.)

企画者
安藤温子(国立環境研究所), 渡邊謙太(沖縄工業高等専門学校), 阿部晴恵(新潟大学佐渡自然共生科学センター), 水澤玲子(福島大学人間発達文化学類), 平岩将良(近畿大学農学部)

要旨
 島は進化の実験場ともいわれ、生態学的・進化生物学的に非常に興味深い対象である。近年、島嶼の生物に関する全球規模の情報の共有が進み、世界の様々な島嶼域を対象とした比較研究が盛んになっている。日本においても、これまで伊豆諸島や小笠原諸島、琉球列島を中心に多くの優れた島嶼生物学的研究が行われてきた。また、日本が島国である以上、離島に限らず日本列島で行われている生態・進化生物学的研究は、すべて島嶼生物学的研究として捉えることも可能である。しかし、現在の世界の島嶼生物学の中で、必ずしも日本発の研究が相応に認知されているは言えない。優れた研究にも関わらず、世界の島嶼生物学分野の研究コミュニティにおいて十分にアピールできていないことも一つの要因と思われる。
本自由集会のシリーズでは、以上のような視点から、日本の島々で行われている生態学・系統地理学・進化生物学的研究が、世界の島嶼生物学の中で果たしうる役割を再考・展望することを目的とする。
 今回は「日本から発信する島嶼生物学」シリーズの第五弾として、島の生物の移動分散メカニズムをテーマとする。生物がどのようにして本土から隔離された島嶼に移動し、そして分布を広げたのか。これは島嶼生態系の形成過程を理解する上で重要なテーマであり、国内でも様々な生物を対象として興味深い研究が行われている。本集会では、島嶼における菌類の移動分散プロセス、植物の散布様式の進化、並びに鳥類や海流などベクターの影響に関する研究を紹介し、国内島嶼における生物の移動分散の特性や今後の研究展開について議論する。

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