2019年7月2日火曜日

2019/6/25-28 新潟農業バイオ専門学校_佐渡樹木学研修

この週に佐渡演習林を訪れたのは、新潟農業バイオ専門学校の皆様。
1年生13名(ついこの前の3月までは高校生!)と引率の増田先生、森の学校キョロロからいらっしゃった講師の小林先生です。

この実習(研修)では、学生たちが自分たちの力で植物の名前を同定すること、そして小佐渡(下の島)と大佐渡(上の島)の植生の違いを知ることを目的としています。
3泊4日で60種の樹木の名前を覚えるため、皆さん夜遅くまで頑張っていました。


【1日目】
まずは小佐渡の調査地、キセン城。
ここは昔棚田として利用されていましたが、今は新潟大学の調査研究の場として活用されています。
現在ビオトープとして管理される旧水田の周辺には、小佐渡特有の二次林植生が見られます。

実習では、講師の小林先生が選んだ樹木の葉を特徴がわかるようにサンプリングし、宿舎に戻ってから押し葉標本にして図鑑で名前を調べます。
この「特徴がわかるように」というのがミソですね。
樹木の葉を図鑑で調べるときには、葉一枚の形だけではなく、付き方や枝ぶり、葉のサイズのばらつき、花や実なども重要なヒントになるのです。
葉一枚、というのも実はよく考えると難しいんですけどね…?
さあこの葉をみなさん採ってくださいね
この樹木の生態や人との関わりなど、ヒントになることを必死にメモします
一人ひとりがたくさんの種類の葉を集めます
ムジナタケも、もりもり(きのこは対象外)
この日の終わりはススキ笛でお楽しみの時間も
【2日目】
翌日は梅雨時期には珍しい清清しい青天の下、大佐渡の演習林でサンプリングです。
前日の小佐渡には生えていない植物も多く見られました。
森の様子も大分違いますが、新潟農業バイオの皆さんの目にはどのように映ったでしょうか。
青空での野外調査はうれしいですね!
エノキの枝にはヘビトンボのおまけ付き
マタタビもいい香りの花を咲かせていました
風衝地は久々に海まで見渡せる眺めの良さ
落ちないでねー
宿舎に戻ると同定作業が待っています
苦労しながらも頑張っていました

【3日目】
この日は一日室内作業。
演習林の阿部先生から佐渡の自然に関する講義と、キョロロの小林先生から今回の答え合わせや樹木と里山に関する幅広い内容の講義をして頂きました。
2日間見てきた佐渡のことを改めて学びます
答え合わせ…みんなどれくらいわかったでしょうか?
「葉っぱ一枚はどこでしょう」問題…自信を持って答えられますか?
たくさん学んだ佐渡実習の最後は、バーベキューで締めくくりです。
残念ながら雨の中の開催となってしまいましたが、皆さんおなかいっぱい楽しんでくれたようです!
最後の夜はバーベキュー!未成年なのでお酒はなしです
佐渡研の4年生から大量の佐渡産イワナの差し入れもありました
【4日目】
佐渡での最後の実習は、小佐渡でトキが暮らす里山とその周辺にあるビオトープの見学です。
トキ交流会館の周辺で新潟大学とNPOの方々が管理している、広野開田を見学しました。
演習林の本間先生から、トキが安心して暮らすための環境づくりについて、実際の現場をみながら解説がありました。
まずは交流会館の前で野生のトキの姿を見て、声を聞いてから
管理を放棄された土地がどのように変化するかを目で見て学びます
ビオトープのあぜを一列に先へ進んでから…
自由に生き物を観察してみましょう!
新潟農業バイオ専門学校の皆さん、佐渡での研修はいかがだったでしょうか?
最後は宿泊部屋だけでなく講義室や玄関、食堂まできれいに掃除していただき、ありがとうございました!
またぜひゆっくり佐渡に来てくださいね。


【おまけ】
実習中、車の中に迷い込んでしまったのはトラマルハナバチ。
花粉団子をたくさんつけて疲れきったのか、私の指にしがみついたまま動こうとしてくれませんでした。
紫の手袋をしていると花と間違えて寄ってきちゃうくらい、ちょっと間抜けなかわいい虫です。
とても温厚?なハチで、こちらがひどく攻撃しなければ刺さないですよ。
疲れたーという風情でだらけるモフモフ(かわいい)

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