2016年8月9日火曜日

伊豆諸島(三宅島・神津島・大島)で調査とセミナーを行いました

 7/29から8/2まで伊豆諸島の三宅島・神津島・大島で開催された教員免許更新講習に同行して、島の植物の調査と、伊豆大島・椿セミナーを行いました。佐渡研の学生さんも同行しました(前のブログのどこかに姿が写っています)。
 教員免許更新講習では、シマクサギとクサギ、ハマカンゾウ、ツリガネニンジン、シマホタルブクロの花形質を計測して、島間の比較を行いました。
シマクサギを計測中。
クサギを知っている方なら分かると思いますが、
花筒の根元が白く、全体に小さ目。
そして花糸が短い。
こちらは佐渡のクサギ。
上のシマクサギとの違いがわかりますか?
以下はクサギの研究をしているMさんの研究紹介
http://www.lab.toho-u.ac.jp/sci/bio/geoeco/pages/syokai2007/mizusawa/mizusawa.html
 こちらは伊豆大島で開催していただいた椿セミナーの様子。大島高校の教室に、ざっと70名以上?集まっていただけました。ツバキに関する関心の高さがうかがわれます。ツバキを研究してきた甲斐があったというものです!
教室にびっちり!
ツバキをめぐる相互作用系(種子散布、花粉媒介、捕食)から、
噴火の影響、系統関係まで、みっちりお話ししました。
(写真は趣旨説明をしていただいているH先生)
さて、調査です。島めぐりは三宅島から始まりました。
2000年噴火から、16年たった三宅島の雄山。
以前は地面が露出していた中腹でも、
ススキなどがしっかり根づいています。
雄山からの眺め。
これから行く神津島が左。
右に、式根島、新島、利島も見えます。
この日は富士山まで見えました。
三宅島から始まったたびは
漁船へ乗って神津島へ。
三本岳を過ぎると、横波でした。
神津島に到着しました。
港付近の洞窟には、黒曜石が黒光りしていました。
神津島の天上山!
神津島は佐渡と同じように花の宝庫と言われており
天上山はこの時期もサクユリやキキョウ、
そしてハコネコメツツジも少し咲いていました。
 続きまして、伊豆大島です。
この木はわかりますか?
イヌツゲです。
普通は低木ですが、伊豆大島では林冠木にもなっています。
島での先住効果とニッチ開放でしょうか?
伊豆大島の三原山のカルデラは、霧で神秘的でした。
溶岩の上に白くポツポツ見えるのは…
サクユリです!
カサブランカの原種と言われて
大きく、匂いが強いのが特徴。
今回は3つの島を巡りましたが、隣接しつつも島の成立の歴史や、植生もさまざま。日本の島は改めて興味深いと感じる島めぐりでした。

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