9月1日~4日には、佐渡演習林の公募型実習である「フィールドワーカーのためのリスクマネジメント実習」のA日程が行われました。
研究・調査でフィールドでの作業を行う学生を対象に、現地での様々なリスクを想定し対応する能力を養う実習で、その内容は多岐にわたります。
初日は佐渡市消防本部へ出向き、救急救命講習を受講しました。やはり人命救助が最重要ですね。
演習林の宿泊施設に到着後は、宿泊中に地震が起きることを想定した避難路の説明がありました。実習本体とは直接関係ありませんが、これもリスクマネジメントの一環となりえます。
夜は調査計画の立案や天気図の読み方、観天望気についての講義がありました。地図読みや天気図読みは、リスクの予防に高い効果があります。
2日目は朝から登山を開始。前日の地図読みの実践や、現場での対応力を養いました。また、道中ではプロットを設定し、植生調査を行いました。
道中では様々な生き物を観察することもできました。
アケボノシュスラン(画像上)はまだつぼみで、見ごろはもう少し先のよう。ルリボシヤンマ(画像下)は林内でたくさん飛び交っていましたね。
3日目午前は「フィールド調査における自動車運転」と題して、タイヤのパンクやバッテリー上がりなどの自動車に関するリスクへの対応について学びました。
午後は山へ上がり、ロープワーク実習を行いました。セルフビレイや懸垂下降と呼ばれるロープワークの手法を実際に体験し、危険を伴う作業への理解を深めました。
学生の目線に近い場所から撮影。実際にやってみると、思った以上に高くて足がすくみます。
さらに、夜は宿舎周辺にて露営用具の使用についての実習。計8張りのテントを設置し、テント内で一夜を過ごす学生もいました。
演習林の教職員もへとへとになるほどの、内容の濃い実習でした。皆さんの今後の安全管理に、ぜひ役立ててくださいね!
(K.S.)