2020年7月15日水曜日

北海道奥尻島弾丸調査(今度は北へ)

エゾ梅雨の合間を縫って、道南へ行ってきました。行きたかった奥尻島です。日本海側の島は、佐渡と比較すると面白い生物相があるはず!

コロナウイルス対策で、特に医療体制が脆弱で高齢者の多い島の人たちは外部の人が入ってくることに注意している時期です。ということで、公共交通機関は早朝など、あとはレンタカーで、最小限の人との接触になるよう配慮して行ってきました。

奥尻島の最高峰は神威山で標高584m。面積は143km²、周囲長約84㎞。2700名ほどの人口だそうです。全体的には300mちょっとの稜線が続く、平たい島です。ちなみに佐渡は標高1,172 mの面積855km²。

まずは奥尻島の風景から…
いざ、奥尻島へ
実は、帰りの船からです(行きは霧だったので)
球島山展望台から
さすが島です。晴れて気温が上がると、東側の海から霧が上がってきました。
こちらは幌内川
奥尻の川は人工物でコントロールされている川が多いですが、人家のない北西側はこんな感じの川があります。濁流なのは、前日までの雨のせい。島は流路が短いので、あっという間に濁流になります。
奥尻には田んぼも広がっています。特に南部。
佐渡と同じで山から海にそそぐ河川は多く、田んぼもあります。ワイナリーも酒造もあります。
そして、海岸沿いで目を見張るのは・・・!
ウニロード!
道路わきの塀の上には、
ウニの殻が永遠と置かれています
犯人はカラス。7月15日がウニ漁の解禁だそうですが、すでに身はたっぷり。カラスはそれを拾って、道路に落として、安全な塀の上で食べているそうです。早朝、カラスが落とすウニを横取りしようと待っていましたが、落としてもらえませんでした。

続いて海岸沿いの花。
エゾオグルマソウ
葉っぱが肉厚でいかにも海岸の植物
ハマハコベ
こちらも多肉
初めはマンネングサの仲間かと思いました…
ハマベンケイソウ
奥尻に来たら会いたい植物。バシクルモン。あっさり会えました。
バシクルモン
今回の目的の一つ。ツリガネニンジン。
ちょっと花が大きい感じもしますが、
いたって普通のツリガネニンジンでした
エゾフウロソウ
他にもエゾニュウ、エゾカワラナデシコ、エゾカワラマツバなどがいたるところで咲いていました。
こちらはエゾカンゾウ
佐渡のトビシマカンゾウはもう花終わりですが
エゾカンゾウは今も見ごろでした
つづいて、森の様子。
ブナ林の林床
チシマザサが多いです
林床はササが多く、佐渡のように低木はそれほど発達していません。ツルシキミやエゾユズリハ、ハイイヌガヤなどがひっそりありました。
ブナ
大きいですね。やはり、北のブナの葉は大きい!ほかには、ミズナラ、エゾヤマザクラ、ハルニレ、シナノキ、カエデの仲間(イタヤカエデ、アカイタヤ)、ナナカマド、ハリギリがありました。
佐渡と違うのはダケカンバがあるのとイチイやコシアブラがブナの林床に多いことでしょうか?あと、エゾアジサイがまったくありませんでした。
イチイ(北海道では多いですね)
続いて草本。佐渡と同様?に日本海側の草本は花が大きくボリューミーになるのが日本海草本アイランドシンドロームなのでしょうか?
クルマユリがたくさんあり
どれもボリューミーでした!
オトギリソウ
こちらもボリューミーです!
ウメガサソウ
のつぼみ
目立たないですが、よく見るとたくさん咲いていたのが
ジガバチソウ
ラン科クモキリソウ属です。こういう地味目なラン、可愛いです。奥尻はクロっぽいタイプしか見かけませんでした。
ツバメオモトもたくさん
実になっています
こちらも林床びっしりで、きれいでした。ツルアリドオシ。
ツルアリドオシ
小人のようです。
ギンリョウソウはかなりたくさん見られました。
美しい花の中
花終わりが多く、こんな感じ(通称目玉のおやじ)
こう見ると花っぽいですね
もれなくギンリョウソウも
ボリューミーでした!
最後に、忘れてはならないのが、津波の被害のことです。日本海側の人(佐渡の人)は、なぜかそんなに大きな津波が来ないと思っている人が多いのですが、日本海側にも2つの大陸プレートの重なり(北米プレートとユーラシアプレート)があり、サハリンから新潟沖へと続く日本海東縁変動帯といいます。もちろんプレート境界では大きな地震が起きます。1993年7月12日、奥尻沖で起こった地震は大きな津波となって、あっという間に島へ到達したそうです。早いところでは2-3分以内で29mの高さで到達し、何回も押し寄せたそう。甚大な被害が出ました。

奥尻と佐渡島での植生の共通点や違いを見ていきましたが、地震や津波被害に関しては共通して学ぶべきところが多いと感じました。他人事では決してないと肝に銘じないといけませんね。

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